むちうち症(後遺障害)における後遺障害の等級とは
頚椎や腰椎の捻挫は、いわゆる「むちうち」と呼ばれます。
交通事故で骨折を伴わないお怪我をされる方は、ほとんどの方がこのむちうち症状に該当します。
事故の衝撃によって首が振られたことで、頚部や肩、上肢などに痛みが発生したり、頭痛や吐き気、めまい、耳鳴りなどといった症状が現れたりすることで知られています。
交通事故は、むちうち症状に悩まされている場合でも、病院でしっかり治療を続けていくことで、症状は徐々に快方へと向かっていきます。しかし、症状が軽快せず、一定期間経過後も強く残存してしまうといった場合には、後遺障害の申請を視野に入れなくてはなりません。
むちうちの後遺障害等通事故被害で骨折を伴わない場合に多い級は、12級13号および14級9号となります。
ただし、実際に認定される等級は、ほとんどの場合が14級9号となっていることが現状です。
むちうちに伴う症状は、骨折のようにレントゲンなどの他覚的所見(誰が見ても明らかな損傷)がありませんので、後遺障害の認定を得るためには、「自覚症状」の訴えが必要不可欠です。
例えば、事故から半年間、週3回程度整形外科に通院し、リハビリや痛み止めの服用を続けたにも関わらず、強い痛みやしびれ、吐き気に悩まされているといった状況でも、症状をきちんと訴えることができなければ、後遺障害の申請をしても「非該当」と判断されてしまうのです。
むちうち症とは?症状には4つの種類がある
「むちうち症」とは俗称で、人体に強い衝撃が加わり、頭部と胴部が異なる方向に急激に動いたこと等を原因として、痛みや重み、痺れなどの症状を生じる場合を総称しています(むち打ち、ムチウチと表現されることもあります)。
頚部がむちうち症になった場合、医学的には、頚椎捻挫(頚部捻挫)、頸部挫傷、外傷性頸部症候群、外傷性神経根症などの診断名で表現され、腰部がむちうち症になった場合は、腰椎捻挫(腰部捻挫)や外傷性腰部症候群など診断されることが一般的です。
交通事故などによる強い衝撃により、頚椎や腰椎部分を構成している、関節包、椎間板、靱帯、筋肉の一部が引き伸ばされてしまったり、断裂してしまったりすること(その場合、神経根の損傷を伴うこともあります)が、典型的なむちうち症の原因です。
腰部のむちうち症の場合、椎間板ヘルニアがあると、外傷性腰部症候群になりやすい素因となります。
むちうち症の症状は、以下の4つに類型されます。
頚椎捻挫型 | 首・肩・背中の痛みや、首や肩の可動域が狭くなるなどの症状でムチウチ症の70~80%を占めます。 |
神経根症状型 | 首・腕・後頭部・顔面の痛み、腕のしびれ、倦怠感などの症状があり、咳やくしゃみをするとこれらの症状を強く感じます。 |
後部交感神経症候群 | 首・頭の痛み、めまい、耳鳴り、吐き気、血圧低下などの症状が悪化し、3~6ヵ月程度経過しても改善がみられないことから判明するのが特徴です。 |
バレリュー症候群 | 主に自律神経の失調症状で頭痛やめまい、ふらつき、耳鳴り、疲労感、吐き気などの多彩な症状が認められます。 |
まずは医療機関で十分な治療を受ける
むちうち症の治療は、患者の症状によって治療方法や期間が異なりますが、リハビリや時間の経過によって改善していくことが多いです。
十分に治療をしても治らなかった安静時の痛み、痺れなどの神経症状は、後遺障害の認定対象となり、損害賠償を請求できるようになります。一方で、十分な治療を行わなかったため残存した症状は、後遺障害として認定される可能性は低くなります。
頚椎捻挫や腰部捻挫における後遺障害の認定については、固定症状までに少なくとも6ヵ月以上しっかりと整形外科(病院)での治療を行ったうえで、症状が残った場合は後遺障害として認定される傾向にあるようです。これは、しっかりとした治療を行っても、なお症状が残った場合にに後遺障害を認定するというのが自賠責保険の考えがあると考えられます。
症状固定とは
交通事故により治療を続けても大幅な改善が見込めず、長期的に見て回復や悪化がなくなった(症状が一進一退)と診断されることを「症状固定」といいます。
医学的な回復が見込まれないと診断された際は、加害者側が治療費の負担をする期間が終了となり、残存した症状(むちうちでいうと、「安静時の痛み、しびれ」などの神経症状)に対して、「後遺障害」として審査の対象となります。
このように、後遺障害の申請に向けて1つの区切りとなるのが「症状固定」となります。
症状固定の判断は誰が行うのか
一般的に、症状固定の判断は主治医の意見が尊重されます。主治医は患者の主訴、医学的所見の有無、画像所見の有無、神経学的所見の有無、症状経過などを総合的に評価して、症状固定の時期なのかを診断します。
なお、「症状固定」には加害者から被害者に対して支払われる賠償の期間という法律的な意味合いもあります。
例えば、事故から1年後に主治医が症状固定と判断したとします。治療終了後、加害者側と示談交渉を行うことになりますが、多くは事故から6カ月以内に症状固定していたと主張されることが多いです。
そのため、裁判所で審理されることになりますが、裁判所が症状固定の期間は6ヵ月と判断した場合、事故から6カ月が加害者から被害者に対して支払われる期間という考え方になります。
このように、症状固定は、治療期間の概念を示す一方で、法的な賠償期間を示す概念でもあります。
症状固定の判断は、主治医の意見が尊重されますが、最終的な判断は裁判所が行います。
症状固定から後遺障害申請までの流れ
症状固定と診断されたら、医療機関側で後遺障害診断書(自賠責様式)の作成を行います。この後遺障害診断書の作成は、患者の自己負担となります。医療機関において後遺障害診断書が作成されたら、自賠責保険に交通事故関連資料と共に提出し、後遺障害の審査が行われます。
後遺障害の審査において、整骨院での治療はどうなるのか
後遺障害の審査を行う損害保険料率算出機構(自賠責調査事務所)は、整形外科(病院)の治療内容を重視する傾向にありますので、整骨院や柔道整復師、はり、きゅう、あんま、マッサージ、カイロプラクティックなどの医療機関以外での治療は、それだけでは後遺障害等級認定を受けることは事実上不可能です。
これらは「医療類似行為」とされ、医師の行う医療行為とは画然と区別されているからです。
医療機関以外で治療を行う際には、医師の指示に基づいて行うか、少なくとも医師の治療と並行して行うことをお勧めします。
むちうち症で後遺障害が残ってしまった場合
自賠責保険の後遺障害等級認定とは?
後遺障害とは、一定期間治療を継続しても、何らの支障が身体に残ってしまった場合のことを言います。
自賠責保険では、その残存症状の程度によって、後遺障害を1級から14級までの等級に分類し(自動車損害賠償保障法施行令「別表第一」及び「別表第二」)、その等級に応じて、慰謝料額や労働能力喪失率を定めています。
等級認定とは、後遺障害の等級を認定する手続で、「損害保険料率算定機構」という、損害保険料率算出団体に関する法律に基いて設立された公的な団体によって行われています。
具体的には、同機構の下部組織である自賠責損害調査事務所が等級の認定を行うことが原則です。
むちうちで認められる後遺障害等級は14級9号または12級13号
むちうち症に対する損害保険料率算定機構の等級認定には、次の3種類の対応があります。
- 非該当(後遺障害として認められないもの)
- 14級9号「局部に神経症状を残すもの」
- 12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」
14級9号を立証する際のポイント
損害保険料率算定機構では、「交通事故外傷に起因する症状が、神経学的検査所見や画像所見から証明することはできないが、受傷時の状態や治療の経過などから、連続性、一貫性が認められ、説明可能な症状であり、単なる故意の誇張ではないと医学的に推定されるもの。」を後遺障害等級第14級9号としています。
具体的には、以下の点を総合判断していると考えられます
- 後遺障害が残りうる程度の衝撃が身体に加えられた事故態様であること(受傷機転)
- 事故直後から症状固定まで上肢~手指などにかけての痛み、痺れの症状があるか
- 症状固定時まで、病院において十分な治療を行っているか
- 症状固定における神経学的テスト(ジャンクソンテスト、スパーリングテスト)において、左右どちらかに陽性反応があるか
- MRI画像において、画像所見(ヘルニア、骨棘、膨隆等)がみられるか
- 1~4の症状に整合性があるか(左右の一致、痺れの出る部位の一致等)
主に上記のような観点に照らして、具体的な診断書や治療経過を踏まえた立証資料を収集することになります。
12級13号を立証する際のポイント
12級13号と14級9号を区別する基準は、他覚的所見の有無です。
他覚的所見とは、患者本人以外の者(通常は医師)が客観的に認識することのできる症状のことです。
具体的に、12級13号の場合には、上記14級9号の認定要件に加えて、次の3つが考えられます。
- 画像所見(MRIの画像により左右どちらかの神経根が明確に圧迫されていること)
- 深部腱反射テスト(画像所見と整合する部位における腱反射に異常があること)
- 筋委縮検査(患側に筋肉の委縮がみられること)
他覚的所見は、レントゲンなどの画像で損傷部位が確認できるケースが典型的ですが、それら画像所見だけでなく、各種症状から医学的に異常が認識できる場合も含みます(神経学的異常所見)。
12級13号の後遺障害の認定においては、頚部のMRI画像で頚部の神経根が完全に圧迫されているか否かが判断基準となり神経学的テストの結果が重視されます。
これは、MRIの水平断で椎間板ヘルニアに末梢神経の圧迫がみられるかがポイントとなります。
この画像所見に加えて深部腱反射テストで上腕二頭筋や腕橈骨筋が低下または消失という所見があれば、12級13号の認定がされる可能性があります。
また、むちうち症は、事故後、数時間後から痛みなどの症状が出てきます。そして、その発症時点が最も症状が重い状態であり、治療の経過と共に症状は軽くなってゆきます。
この一般的な経過と異なる治療経過、症状の経過は、医学的に説明可能でない症状、故意に誇張した自覚症状とされ、「非該当」と判断されてしまいます。
例えば、事故後、相当期間を経過してからはじめて病院を受診した場合や治療の途中で症状が悪化した場合、診療の途中から当初はなかった新たな症状が現れた場合、治療に中断期間がある場合などは、一般的な経過と異なったルートを辿っており、当初の症状とその後の症状に連続性、一貫性が欠けてしまいます。
耳鳴りの症状が出たら
耳鳴りの症状が出た場合には、気付いた段階でなるべく早く耳鼻科に通院してオージオグラム検査(オージオメーターによる検査)を受けることをお勧めします。
検査を受けて30dB(デシベル)を上回る難聴が認められた場合には、後遺障害12級が認定される可能性があり、どこかの帯域で30dB以上を上回る難聴が1つあると14級の可能性もあります。
オージオグラム検査で30dBを超える難聴がある場合には、さらにピッチマッチまたはラウドネスバランスなどの検査を受けた方が望ましいでしょう。
耳鳴りの後遺障害が認められた場合には、労働能力喪失期間が67歳まで逸失利益が認められる可能性があります。
後遺障害の認定は診断書次第?4つのポイントで認定される診断書へ
後遺障害と認められるためには、以下の条件を満たしていることを証明しなければなりません。
- 交通事故によって受傷した精神的・肉体的な傷害であること
- 傷害が将来においても回復の見込めない状態であること
- 事故と、症状固定時期に残存する症状との間に「因果関係」があること
- その症状が「医学的」に立証・説明ができること
- 労働能力が失われていること
- 後遺障害が自賠責保険の定めた約140区分の認定基準に当てはまること
そして、その証明のために重要となるのが、「医師の診断書」および「後遺障害診断書」です。
むちうちの後遺障害認定の審査は、書面でのみ行われるため後遺障害診断書の内容次第で、認定されるか否かが決まると言っても過言ではないかもしれません。
診断書作成の5つのポイント
後遺障害診断書を作成してもらう際、特に気をつけなければならないポイントがあり、次のとおりです。
十分な治療を行ったか
真面目な人や多忙な人ほど病院に行くのを我慢していることがありますが、後遺障害とは十分な治療を行ったにもかかわらず症状が残ってしまった場合ですので、治療を怠った場合は後遺障害と認められません。
適当な薬の処方があるか
痛み止めの投薬としてロキソニンなどが処方されることがよくありますが、後遺障害が認定される程度に症状が重い場合には、リリカカプセル等の鎮痛効果の高い薬が処方されることもあります。
症状と事故の関連性(因果関係)があるか
交通事故が原因によるものと認められない限り(因果関係が認められない限り)、いくら症状があろうと後遺障害とは認定されません。症状が途中から出ている場合等には、因果関係の立証が必要となることがあります。
症状の一貫性があるか
事故当初から症状固定まで症状が一貫しているかどうかも非常に重要です。被害者の診断書を分析しながら一貫性の有無についても判断を行い、立証が不十分な場合には、その部分を補う必要があります。
必要な症状(検査結果)が適切に診断書に記載されているか
治療終了時点で残存した症状があっても、それが診断書に書かれていなければ審査において評価されません。その後遺障害等級において必要な項目が書かれているかが重要となります。
上記のような後遺障害認定を受けるまでの立証作業は、法的・医学的な専門知識が求められることがわかります。
後遺障害の認定は診断書次第?4つのポイントで認定される診断書へ
交通事故によるむちうち症の後遺障害認定に際しては、症状の立証のために様々な検査を受ける必要があります。
頚部と腰部の後遺障害を立証するためには、次のようなテストを受けた後、医師から後遺障害診断書を記入してもらうことが望ましいです。
頚部に症状が残った場合の検査
ジャクソンテスト
患者が座った状態で後方から前頭葉に両手を置き、頚椎を下方に圧迫します。頚部から背部~上肢への放散痛やしびれ感があれば、陽性と判断されます。
スパーリングテスト
スパーリングテストは、神経根障害を調べるためのテストです。患者が座った状態で頭を傾け、患者の後方から患者の頚椎を下方に圧迫します。陽性の場合、頚部~上肢へかけての放散痛やしびれ感があります。
深部腱反射テストとは、打腱器で腱を叩きその反射をみるテストで、運動系の障害や末梢神経の障害の有無を判断するために有用です。
異常がある場合、「反射の亢進」や「反射の低下」がみられます。
自賠責の後遺障害の認定において、腱反射は被験者の意思が介在しないため、重要な他覚的な所見といわれています。
ただし、腱反射テストは検査者による個人差がみられる場合もあり、左右差があるか否かも重要です。
頚椎捻挫や外傷性頚部症候群等の症状で上肢の麻痺が続くと、筋肉がやせて細くなっていくことがあり、この症状を「筋萎縮」と呼びます。
上肢の筋萎縮検査は、両上肢の肘から10cmのところの上腕部、前腕部の周径を図り、左右の周径を比較して差があるか否かを検査します。筋萎縮は、被験者の意思が介在しないため、信用性が高い他覚所見と考えられています。
14級9号の後遺障害では、筋萎縮が明確に認められない場合もありますが、12級13号のレベルになると、筋萎縮があることも後遺障害認定の重要な要素となります。
したがって、MRIなどで神経根の圧迫が認められ、12級13号の認定の可能性がある場合には筋萎縮検査を行い、後遺障害診断書への筋萎縮テストの結果を記載してもらうことが重要です。
腰部に症状が残った場合の検査
FNSテスト
FNSテストは椎間板のなかのL2からL4のあいだに起きているヘルニアをチェックします。
患者がうつ伏せに寝た状態で、手で臀部を固定し膝を90度曲げてもらい、その状態で大腿を持ち上げながら股関節を伸ばしていきます。
大腿前面に痛みを感じたり、上位腰髄神経根を圧迫する症状が見られたりすると、陽性と判断されます。
ラセーグテスト
ラセーグテストは、L4/5やL5/S1での腰椎椎間板ヘルニアによる神経根の圧迫を確認します。
患者が仰向けに寝た状態で、脚の股関節と膝を曲げて上に上げます。そして膝を伸ばしていき、その過程で痛みが生じると陽性と判断されます。
SLRテスト
SLRテストはラセーグテストと同じく、L4/5やL5/S1での腰椎椎間板ヘルニアによる神経根の圧迫を確認することができます。
患者が仰向けに寝た状態で膝を曲げずに伸ばしたままで脚を徐々に上げていきます。
脚の裏側に痛みが生じ70度以上、上げられない場合は陽性と判断されます。
頚部の深部腱反射テストと同様、打腱器で腱を叩き、その反射をみるテストで、運動系の障害や末梢神経の障害の有無を判断するのに有用です。
脚の各部位を手で押さえ、その力に打ち勝って脚の位置を保持できるかで筋力を検査します。
下肢の麻痺が続くと、上肢と同様に筋萎縮の症状がみられることがあります。
下肢の筋萎縮検査は、両脚の膝から10cmのところの太腿、下腿の周径を図り、左右の周径を比較して差があるか否かを検査します。
慰謝料には種類がある?むちうち症の慰謝料と基準
むちうちの症状が出たときには、被害者の精神的苦痛も大きくなるため慰謝料が認められます。
むちうちで認められる可能性のある慰謝料は、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の2種類です。
入通院に応じて支払われるのは「入通院慰謝料」
入通院慰謝料とは、交通事故で怪我をした被害者が入通院治療を受けたときに発生する慰謝料で、入通院期間に応じた金額が支払われます。
むちうちの場合、入通院期間が長期に及ぶことが多く、そのようなケースでは入通院慰謝料が高額になりやすいです。ただし、整骨院などに通院して長期にわたるリハビリを受けたケースなどでは、全期間に基づく入通院慰謝料が認められないケースもあります。
また、むちうちでも自覚症状しかない軽傷の場合には、個別事情に応じて算定されます。「自覚症状しかない軽傷」というのは、患者が傷みなどの自覚症状はあるものの、MRIなどの画像検査をしても特に異常を確認できないケースを言います。
なお、MRIなどで医学的に異常を確認できる状態を「他覚所見がある」と言います。
後遺障害が認定されると「後遺障害慰謝料」が認められる
むちうちで認定される可能性のある後遺障害の等級は、ほとんどのケースで12級か14級です。
後遺障害が認定されると、それぞれの等級に応じた後遺障害慰謝料が支払われ、12級で290万円、14級で110万円となります(裁判基準)。
MRIなどで異常が確認でき、他覚所見があれば12級が認定されますが、自覚症状しかない場合には、非該当(後遺障害に該当しない)か14級が限度となります。
14級となると12級より大きく後遺障害慰謝料が減額されますが、非該当であれば0円ですので、むちうちになった場合には、たとえ14級であっても後遺障害認定を目指すべきです。
慰謝料などを自分で交渉すると不利になるケースもある
以上でご紹介した慰謝料の金額は、弁護士が示談交渉をしたときに適用される「裁判基準」によるものです。
被害者が自分で示談交渉をすると、慰謝料が大きく減額されるので不利になります。
交通事故に遭ったら当事務所にご相談ください
むちうち症による後遺障害は、治療期間の段階から弁護士を通じて証拠を収集し、等級認定の資料として提出するほうが有利な判定を得やすく、時間的にも節約となる可能性が高いです。
その意味でも、交通事故に遭遇してしまったら、まずは当事務所に相談してみることが最上の選択であるといえます。
後遺障害が認められ、弁護士が交渉することにより、14級の場合には250~300万円程度、12級の場合には500~1000万円程度の賠償金額となることもあります(但し、個別事案によって異なります)。
当事務所では相手方保険会社の提示額が適正なのか、無料診断サービスを実施し、後遺障害等級認定後の適切な金額での解決に努めています。福岡のみならず、九州、全国からご相談やご依頼を受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。
弁護士法人アジア総合法律事務所では後遺障害の申請サポートをしています
当事務所では、むちうち症状の後遺障害申請をする際、本人の症状をしっかりヒアリングするだけでなく、症状の訴え方や医師との面談、症状固定時の頚部・腰部の検査についてなど、多方面から後遺障害の申請サポートを行ております。適切な認定を受けるためにも、お気軽に無料相談をご利用ください。
※ただし、むちうちの診断を受けている場合であっても、事故態様が重大な場合は、まれに重度の痛みやしびれ、麻痺、膀胱・直腸障害、視覚・聴覚・嗅覚障害、嚥下障害などの身体症状や、記憶・認知能力の低下・性格の変化などの高次脳機能障害が生じることがあります。
このような症状が現れた場合には、まだ診断名がついていないだけで、脳(びまん性脳損傷、MTBI等)や脊髄(中心性脊髄損傷)の傷病が疑われますので、すぐに専門医に相談し、精密な検査を受けてください。特に、高次脳機能障害の場合は、本人では症状に気づけないこともありますので、ご家族で支えあうことのできる環境を作れると理想的ですね。