過失割合について - 福岡の交通事故弁護士

               

過失割合について

過失割合について

過失割合とは、被害者と加害者双方の責任の割合

交通事故が起こったとき、どちらか一方が100%悪いということは、実は少ないです。
多くのケースでは、被害者にも何らかの落ち度があるものです。そこで、被害者と加害者の責任の割合を決めたものが、過失割合です。
そして、示談交渉では、被害者と加害者の過失割合について、争いが発生することが非常に多いです。

過失割合が重要な理由は、過失相殺にある

過失割合は、被害者にとってなぜ重要なのでしょうか?
それは、被害者に過失割合があると、その分相手に請求できる慰謝料などの賠償金が減額されてしまうからです。
たとえば、被害者の過失割合が20%の場合、加害者から支払われる賠償金は、2割減額されます。
このことを、 過失相殺 と言います。

損害を発生させたのは加害者ですが、被害者の方にも過失がある以上、被害者も損害を分担するのが公平だという、「損害の公平な分担」という考え方にもとづくものです。
被害者の過失割合が大きくなると、大事故で非常に大きな損害が発生していても、過失相殺によって、相手に請求できる賠償金の金額が大幅に減らされてしまいます。
そこで、被害者にとっては、自分の過失割合をできるだけ小さくする方が有利です。

過失割合はどうやって決まる?

被害者にとって非常に重要な過失割合ですが、実際にはどのようにして決まっているのでしょうか?
まずは、被害者と加害者の保険会社の話合いによって決まります。ただ、実際には被害者には適切な過失割合についての知識がないため、多くのケースでは保険会社が一方的に決定しています。

実際には、過失割合は、裁判所がこれまでの判例や研究によって積み重ねてきた適切な基準があり、基本的に交通事故に遭った時は、その法的な基準に当てはめて過失割合が決められるものです。

加害者の保険会社は、被害者と示談交渉をするときに、この法的基準に従わず、被害者に過大な過失割合を割り当ててくることがよくあるので、注意が必要です。

被害者の方がご自身で示談交渉をして被害者が納得できない場合には、調停やADRを利用することもありますが、最終的には訴訟によって裁判官に 適切な過失割合 を決めてもらう必要があります。

被害者の過失割合が0%の交通事故とは?示談代行サービスは使える?

これまで述べてきたように、実際には多くのケースにおいて「被害者」にも過失があるものです。
そして、被害者に過失があると「過失相殺」によって賠償金が減額されてしまいますが、被害者の過失割合が0%になる類型ももちろんあります。

  1. 追突事故
  2. 被害者が青信号、加害者が赤信号の場合(加害者の明らかな信号無視)
  3. 横断歩道上の歩行者と自動車の交通事故

上記のようなケースでは加害者の過失割合が100%となり、被害者の過失割合が0%になりやすいです。
そして、被害者の過失割合が0%の場合では「過失相殺」が行われないので、被害者は加害者に対して全額の損害賠償請求ができて、その点では有利です。

自動車保険の任意保険に加入している場合、通常は「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」をつけますが、これらの保険には「 示談代行サービス 」がついています。
つまり、示談交渉を自動車保険会社に代理してもらえるので、被害者が自分で直接加害者の保険会社との間で、示談交渉する必要がないのです。

しかし、被害者の過失割合が0%の場合、被害者の保険会社が賠償金を支払うことはありませんから「対人賠償責任保険」も「対物賠償責任保険」も適用されないため、示談代行サービスを使うことができません。
仮に、このようなときに保険会社が示談交渉を行うと「弁護士法違反」になってしまいます。

結果として、被害者の過失割合が0%の事案では、たとえ被害者が自動車保険に加入していても、保険会社が示談代行してくれず、被害者が完全に一人で示談を進めなければならないのです。
また、被害者が歩行者の場合や任意保険に加入していない場合には、対人対物賠償責任保険が適用されないので、過失割合に関わりなく、自動車保険の示談代行サービスを利用できません。

歩行者と自動車の過失割合

横断歩道上を通行する歩行者と赤信号で進入した自動車が接触した場合です。

横断歩道がある道路を歩行者が横断する際は、横断歩道上を通らなければならないとされていることから、横断歩道上を歩行する歩行者には強い法的保護が認められています。

歩行者が青信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-1
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-2

この場合、歩行者の過失は問われないものになっています。

なお、青信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が黄色に変わった場合にも、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等  
児童・高齢者  
幼児・身体障害者  
集団横断  
車の著しい過失  
車の重過失  
歩車道の区別なし  

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-3
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-4

そもそも、歩行者は黄信号(もしくは青信号の点滅)での道路の横断開始は認められておらず、更にこの場合、横断により注意を払うべきといえるため、歩行者の過失が認められます。
しかし、それよりも赤信号に違反した自動車の過失の方が大きいため、原則として10%以上の過失相殺を行わないものとされています。

なお、黄信号で横断を開始し、横断中に赤信号に変わったのちに、赤信号で進入してきた自動車に衝突された場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断 +5
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-5
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-6

歩行者も自動車も赤信号での進行は認められていませんが、歩行者保護の観点から、過失の基本割合は以下のように設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

横断歩道上を通行する歩行者と黄信号で進入した自動車が接触した場合のケースです。

横断歩道がある道路を歩行者が横断する際は、横断歩道上を通らなければならないとされていることから、横断歩道上を歩行する歩行者には強い法的保護が認められています。

歩行者が赤信号で横断を開始し、自動車が黄信号で横断歩道に進入した場合

黄信号で進入してきた直進車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進車との交通事故2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められておらず、自動車は黄信号での交差点への進入が認められていませんが、自動車は路面の状況や、前方を走行する車両の影などにより信号の確認が遅れるなど、諸々の事情で急停止ができないことがあります。
この場合においては、これらの事情を加味した上で、基本割合が設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が赤信号で横断を開始し、自動車が黄信号で横断歩道に進入した場合

黄信号で進入してきた直進車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進車との交通事故2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められておらず、自動車は黄信号での交差点への進入が認められていませんが、自動車は路面の状況や、前方を走行する車両の影などにより信号の確認が遅れるなど、諸々の事情で急停止ができないことがあります。 この場合においては、これらの事情を加味した上で、基本割合が設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

歩行者が赤信号で横断を開始し、自動車が黄信号で横断歩道に進入した場合

黄信号で進入してきた直進車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進車との交通事故2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められておらず、自動車は黄信号での交差点への進入が認められていませんが、自動車は路面の状況や、前方を走行する車両の影などにより信号の確認が遅れるなど、諸々の事情で急停止ができないことがあります。 この場合においては、これらの事情を加味した上で、基本割合が設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

歩行者が赤信号で横断を開始し、自動車が黄信号で横断歩道に進入した場合

黄信号で進入してきた直進車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進車との交通事故2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められておらず、自動車は黄信号での交差点への進入が認められていませんが、自動車は路面の状況や、前方を走行する車両の影などにより信号の確認が遅れるなど、諸々の事情で急停止ができないことがあります。 この場合においては、これらの事情を加味した上で、基本割合が設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が赤信号で横断を開始し、自動車が黄信号で横断歩道に進入した場合

黄信号で進入してきた直進車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進車との交通事故2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められておらず、自動車は黄信号での交差点への進入が認められていませんが、自動車は路面の状況や、前方を走行する車両の影などにより信号の確認が遅れるなど、諸々の事情で急停止ができないことがあります。 この場合においては、これらの事情を加味した上で、基本割合が設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故1-1
青信号で進入してきた直進車との交通事故1-2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められていないため、修正項目においては、自動車の安全運転義務違反が対象となっています。 しかし、歩行者が故意に自動車の前に飛び出した場合には、自動車は免責となることもあります。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故1-3
青信号で進入してきた直進車との交通事故1-4

横断途中に信号が黄色(青点滅)になった場合、歩行者は速やかに横断するか引き返すかしなければならないのに、そのまま赤信号になるまで横断を続けているのですから、歩行者にも過失はあります。 しかし、歩行者保護の観点から、過失の基本割合は以下のように設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故1-1
青信号で進入してきた直進車との交通事故1-2

歩行者は赤信号での道路の横断は認められていないため、修正項目においては、自動車の安全運転義務違反が対象となっています。 しかし、歩行者が故意に自動車の前に飛び出した場合には、自動車は免責となることもあります。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故1-3
青信号で進入してきた直進車との交通事故1-4

横断途中に信号が黄色(青点滅)になった場合、歩行者は速やかに横断するか引き返すかしなければならないのに、そのまま赤信号になるまで横断を続けているのですから、歩行者にも過失はあります。 しかし、歩行者保護の観点から、過失の基本割合は以下のように設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-1
赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-2

横断途中に信号が黄色(青点滅)になった場合、歩行者は速やかに横断するか引き返すかしなければならないのに、そのまま赤信号になるまで横断を続けているのですから、歩行者にも過失がないとは言い切れません。 しかし、自動車に赤信号違反という重大な過失があるため、この場合、歩行者の過失は問われないものになっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断 +5
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が赤信号で横断を開始後、途中で青信号になった場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-3
赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-4

まだ赤信号の時に横断を開始し、横断途中で青信号に変わった時に、赤信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

 

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-1
赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-2

横断途中に信号が黄色(青点滅)になった場合、歩行者は速やかに横断するか引き返すかしなければならないのに、そのまま赤信号になるまで横断を続けているのですから、歩行者にも過失がないとは言い切れません。 しかし、自動車に赤信号違反という重大な過失があるため、この場合、歩行者の過失は問われないものになっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断 +5
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が赤信号で横断を開始後、途中で青信号になった場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-3
赤信号で進入してきた直進車との交通事故2-4

まだ赤信号の時に横断を開始し、横断途中で青信号に変わった時に、赤信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-1
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-2

この場合、歩行者の過失は問われないものになっています。 なお、青信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が黄色に変わった場合にも、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等  
児童・高齢者  
幼児・身体障害者  
集団横断  
車の著しい過失  
車の重過失  
歩車道の区別なし  

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-3
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-4

そもそも、歩行者は黄信号(もしくは青信号の点滅)での道路の横断開始は認められておらず、更にこの場合、横断により注意を払うべきといえるため、歩行者の過失が認められます。 しかし、それよりも赤信号に違反した自動車の過失の方が大きいため、原則として10%以上の過失相殺を行わないものとされています。 なお、黄信号で横断を開始し、横断中に赤信号に変わったのちに、赤信号で進入してきた自動車に衝突された場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退  
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断 +5
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-5
赤信号で進入してきた直進車との交通事故1-6

歩行者も自動車も赤信号での進行は認められていませんが、歩行者保護の観点から、過失の基本割合は以下のように設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故2-1

歩行者が青信号で横断を開始し、安全地帯の手前または直後で赤信号に変わってしまい、安全地帯の先で青信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。 この場合、歩行者は安全地帯にとどまる義務があると考えられ、以下の基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が黄信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故2-2

歩行者が黄信号で横断を開始し、安全地帯の手前または直後で赤信号に変わってしまい、安全地帯の先で青信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。 この場合、歩行者は安全地帯にとどまる義務があると考えられ、さらに、そもそも黄信号の時点で横断を開始してはいけないことから、上記のケースよりも歩行者の過失が大きく設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間+5 
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故1

自動車に信号違反はありませんが、歩行者も青信号で横断していることから、この場合、歩行者の過失は問われないことになっています。 なお、青信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が黄色、または赤に変わった場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5~10 
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断  
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故2

歩行者は黄(青点滅)信号で横断を開始してはならないとされていますが、現実には横断を開始する歩行者も多いため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 また、自動車は一時停止、徐行または減速をしていることが前提となっているため、それらを怠っていた場合は自動車に10%の加算がされます。 なお、黄信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が赤に変わった場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5~10 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +20
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故3

歩行者に赤信号違反という過失がありますが、現実には横断を開始する歩行者もしばしばいるため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 そのため、以下のような基本割合になっています。なお、自動車が青矢印の信号に従って右左折した場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故1

自動車に信号違反はありませんが、歩行者も青信号で横断していることから、この場合、歩行者の過失は問われないことになっています。 なお、青信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が黄色、または赤に変わった場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間  
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5~10 
住宅街・商店街等  
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +5
集団横断  
車の著しい過失 +5
車の重過失 +10
歩車道の区別なし  

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故2

歩行者は黄(青点滅)信号で横断を開始してはならないとされていますが、現実には横断を開始する歩行者も多いため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 また、自動車は一時停止、徐行または減速をしていることが前提となっているため、それらを怠っていた場合は自動車に10%の加算がされます。 なお、黄信号で横断を開始し、横断中に信号の表示が赤に変わった場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5~10 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +20
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

青信号で進入してきた右左折車との交通事故3

歩行者に赤信号違反という過失がありますが、現実には横断を開始する歩行者もしばしばいるため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 そのため、以下のような基本割合になっています。なお、自動車が青矢印の信号に従って右左折した場合も、同等に扱われるものとされています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が青信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故2-1

歩行者が青信号で横断を開始し、安全地帯の手前または直後で赤信号に変わってしまい、安全地帯の先で青信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。 この場合、歩行者は安全地帯にとどまる義務があると考えられ、以下の基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が黄信号で横断を開始後、途中で赤信号になった場合

青信号で進入してきた直進車との交通事故2-2

歩行者が黄信号で横断を開始し、安全地帯の手前または直後で赤信号に変わってしまい、安全地帯の先で青信号で進入してきた自動車と接触した場合を想定しています。 この場合、歩行者は安全地帯にとどまる義務があると考えられ、さらに、そもそも黄信号の時点で横断を開始してはいけないことから、上記のケースよりも歩行者の過失が大きく設定されています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間+5 
幹線道路  
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +10
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +10

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

黄信号で進入してきた右左折車との交通事故1

歩行者は黄(青点滅)信号で横断を開始してはならないとされていますが、現実には横断を開始する歩行者も多いため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 また、自動車も停止位置に近接して安全に止まれない時以外は、黄信号で交差点に進入してはならないとされていますが、交通量の多い交差点などでは、黄信号になって初めて右折ができる場合も多く、それらを考慮して以下の基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

黄信号で進入してきた右左折車との交通事故2

歩行者に赤信号違反という過失がありますが、現実には横断を開始する歩行者もしばしばいるため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 そのため、以下のような基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

歩行者が黄信号で横断を開始した場合

黄信号で進入してきた右左折車との交通事故1

歩行者は黄(青点滅)信号で横断を開始してはならないとされていますが、現実には横断を開始する歩行者も多いため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 また、自動車も停止位置に近接して安全に止まれない時以外は、黄信号で交差点に進入してはならないとされていますが、交通量の多い交差点などでは、黄信号になって初めて右折ができる場合も多く、それらを考慮して以下の基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +5
幼児・身体障害者(注1) +10
集団横断 +10
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

歩行者が赤信号で横断を開始した場合

黄信号で進入してきた右左折車との交通事故2

歩行者に赤信号違反という過失がありますが、現実には横断を開始する歩行者もしばしばいるため、自動車はそのことを想定して右左折しなければならないと考えられています。 そのため、以下のような基本割合になっています。

 歩行者の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間+5 
幹線道路+5 
直前直後横断/佇立・後退+5 
住宅街・商店街等 +5
児童・高齢者(注1) +10
幼児・身体障害者(注1) +20
集団横断 +5
車の著しい過失 +10
車の重過失 +20
歩車道の区別なし +5

注1…幼児は6歳未満、児童は6歳以上13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

 

 

第3章 四輪車同士の事故

直進車(A:茶色)が青信号で進入し、直進車(B:黒色)が赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1

青信号と赤信号の規制は絶対的であり、過失の基本割合は信号無視をして赤信号で交差点に進入をしたBが100%となります。

一方で、青信号に従うAにも安全確認や発見後の接触回避措置の義務があり、Aが明らかにこれを怠っていたとされる場合には、過失割合の加算修正の対象となります。

例えば経度の注意を払うことでBの進入が容易に確認できたにも関わらず、Aは信号機のみをたよりに進行した場合や、Bが明らかに先入しており、その存在を容易に発見できた場合などが想定されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合0100
修正要素Aになんらかの過失ありまたはBの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +5
Bの重過失 +10

直進車(A:茶色)が黄色信号で進入し、直進車(B:黒色)が赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2

現在では、一旦すべての信号が赤になる、全赤信号が一般的になっていることから、著しい見込発車を念頭に置いた設定となっています。

なお、停止位置に近接して安全に停止することができなかった際は、黄色信号での交差点進入が許されています。その場合には青信号とほぼ同視されるため、「信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1」の基準が適用されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの赤信号直前の進入+10 
衝突時にBの信号青+20 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+15 
Bの著しい過失 +5
Bの重過失 +10

両車両とも赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故3

双方が赤信号で進入した場合には、どちらにも信号違反という重大な過失があることから、基本割合は同じになっています。

なお、修正要素の明らかな先入に関しては、衝突地点や衝突部位、双方の速度差などを総合的に判断して考慮されます。

 A(茶色)の過失B(黒色)の過失
基本割合5050
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+5 
Aの重過失+10 
Aの明らかな先入 +10
Bの著しい過失 +5
Bの重過失 +10

ほぼ同じ道幅の交差点の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故1

この形態の事故が起こりやすい見通しのきかない交差点を前提にしており、見通しの効く交差点は修正要素となっています。

また、見通しのきかない交差点に進入する際は、信号機がある場合や優先道路を走っている場合を除き、徐行義務が発生します。したがって、過失割合の判断でも双方の減速の有無によって、基本割合が異なってきます。

なお、同程度の速度においても直進車B(黒色)の過失割合が大きいのは、直進車A(茶色)に左方優先の原則がはたらいているためです。

夜間はライトの照射によって、交差点に他の車両が接近していることを察知しやすいため、見通しのよい交差点と同様、Bに加算修正されます。

 同程度の速度A減速せず・B減速A減速・B減速せず
Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失
基本割合406060402080
修正要素見通しの効く交差点 +10 +10 +10
夜間 +5 +5 +5
Bの著しい過失 +10 +10 +10
Bの重過失 +20 +20 +20
Aの著しい過失+10 +10 +10 
Aの重過失+20 +20 +20 

直進車B(黒色)に一方通行違反があった場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2

B(黒)には一方通行違反という重大な過失がありますが、A(茶色)にも見通しがきかない交差点に進入する際の徐行義務があり、安全確認義務が全くないとは言えないため、以下の基本割合になっています。

夜間はライトの照射によって、交差点に他の車両が接近していることを察知しやすいため、修正要素となっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素夜間+5 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方の道が明らかに広い場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3

一方の道が明らかに広い、信号機のない交差点で、広路から進入したA(茶色)と、狭路から進入したB(黒色)が接触したケースです。

この形態の事故が起こりやすい見通しのきかない交差点を前提にしており、見通しの効く交差点は修正要素となっています。

また、見通しのきかない交差点に進入する際は、信号機がある場合や優先道路を走っている場合を除き、徐行義務が発生します。したがって、過失割合の判断でも双方の減速の有無によって、基本割合が異なってきます。

 同程度の速度A減速せず・B減速A減速・B減速せず
Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失
基本割合307040602080
修正要素見通しの効く交差点 +10 +10 +10
Bの著しい過失 +10 +10 +10
Bの重過失 +20 +20 +20
Bの明らかな先入+10 +10 +10 
Aの著しい過失+10 +10 +10 
Aの重過失+20 +20 +20 

一方に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4

一方に一時停止規制のある、信号機のない交差点で、B(黒色)に一時停止義務違反があることが前提となっています。
なお、赤点滅信号と黄色点滅信号が設置されている交差点も、この基準を参照します。

この形態の事故が起こりやすい見通しのきかない交差点を前提にして、基本割合が設定されています。

また、見通しのきかない交差点に進入する際は、信号機がある場合や優先道路を走っている場合を除き、徐行義務が発生します。したがって、過失割合の判断でも双方の減速の有無によって、基本割合が異なってきます。

 同程度の速度A減速せず・B減速A減速・B減速せずB一時停止後進入
Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失
基本割合2080307010904060
修正要素Bの著しい過失 +10 +10 +10 +10
Bの重過失 +20 +20 +20 +20
Aの著しい過失+10 +10 +10 +10 
Aの重過失+20 +20 +20 +20 

一方が優先道路である場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5

一方の道が優先道路である、信号のない交差点での、直進車同士による出会い頭事故です。

一方が優先道路の場合、見通しの効かない交差点であっても、優先道路を走行する車両(A:茶色)には、徐行義務はありませんが注意義務はあり、Aにも前方不注視や軽度の速度違反等、通常の過失があることを前提に基本割合が設定されています。

なお、優先道路といっても、単に中央線が引かれているだけで、もう一方の道と幅員の差があまりない道路もあります。その場合、「信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4」の基準に準じることもあります。

 Aの過失Bの過失
基本割合1090
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+15 
Aの重過失+25 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +15

一方に押しボタン式歩行者用信号のみが設置してある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故6一方に歩行者専用の押しボタン式信号のみが設置してある交差点での、直進車同士の出会い頭のケースです。

A(茶色)が歩行者信号が青になった際に一時停止せずに交差点に進入し、B(黒色)が赤信号を無視して交差点に進入したことを前提に基本割合が設定されています。

修正要素Aになんらかの過失あり、またはBの明らかな先入+10

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Aが減速 +10
Aの一時停止後進入 +15
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

直進車(A:茶色)、右折車(B:黒色)ともに青信号で進入した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故1

両車両とも青信号で交差点に進入していますので、この場合、直進車が優先となり、以下のような基本割合になります。

しかし、直進車にも前方不注視や、ハンドル、ブレーキ操作不適切などの安全運転義務違反があることを前提として設定されています。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bの徐行なし +10
Bの直近右折(注1) +10
Bの早回り右折(注2) +5
Bの大回り右折(注3) +5
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Bの既右折(注4)+10 
Aの道路交通法50条違反による交差点進入(注5)+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。
注3…大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。注2の早回り右折と同じく、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注4…既右折とは、直進車が交差点に進入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は事故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注5…道路交通法50条1項では、渋滞等によって交差点内で停止してしまい、他の車両の通行を妨害する恐れのある時は、交差点に進入してはならないとされています。交差点がこのような状況の時、右折車は直進車の進入がないことを期待して右折することが予測されますので、修正要素となっています。

直進車(A:黄色)が黄信号で進入し、右折車(B:灰色)が青信号で進入したのち黄信号で右折した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故2

対向する直進車と右折車の事故で、直進車は黄信号で侵入し、右折車は青信号で侵入後、黄信号で右折しています。

この場合、右折車には信号違反はありませんが、黄信号で直進車が交差点に侵入することはよくあることで、また右折待機状態でも直進車の動静を確認することは比較的容易であることから、上記のような基本割合になっています。なお、黄色信号になった時に、Aが停止位置に近接して安全に停止することができなかった場合は、例外的に交差点侵入が許されていますので、その状況の場合には青信号同士の過失割合を適用します。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bの合図なし+10 
Bのその他の著しい過失+10 
Aが15km以上の速度違反 +5
Aが30km以上の速度違反 +10
Aのその他の著しい過失 +10
Aの重過失 +20

直進車(A:茶色)、右折車(B:黒色)ともに黄色信号で進入した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故3

基本割合は、直進車両に前方不注視や、ブレーキ操作不適切などの安全運転義務違反があることを前提として設定されています。

なお、両車とも直前に信号が黄色に変わり、安全に停止することができなかったため交差点に進入した場合は、青信号と同等に扱い「信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故1」の過失割合を参照する場合もあります。

 Aの過失Bの過失
基本割合4060
修正要素Bの徐行なし +10
Bの直近右折(注1) +10
Bの早回り右折(注2) +5
Bの大回り右折(注3) +5
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Bの既右折(注4)+10 
Aの道路交通法50条違反による交差点進入(注5)+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。
注3…大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。注2の早回り右折と同じく、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注4…既右折とは、直進車が交差点に進入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注5…道路交通法50条1項では、渋滞等によって交差点内で停止してしまい、他の車両の通行を妨害する恐れのある時は、交差点に進入してはならないとされています。交差点がこのような状況の時、右折車は直進車の進入がないことを期待して右折することが予測されますので、修正要素となっています。

直進車(A:茶色)、右折車(B:黒色)ともに赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故4

双方が赤信号で進入した場合には、どちらにも信号違反という重大な過失があることから、基本割合は同じになっています。なお、基本割合は、直進車両に前方不注視や、ブレーキ操作不適切などの安全運転義務違反があることを前提として設定されています。

 Aの過失Bの過失
基本割合5050
修正要素Bの徐行なし +10
Bの直近右折(注1) +10
Bの早回り右折(注2) +5
Bの大回り右折(注3) +5
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Bの既右折(注4)+10 
Aの道路交通法50条違反による交差点進入(注5)+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。
注3…大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。注2の早回り右折と同じく、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注4…既右折とは、直進車が交差点に進入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は事故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注5…道路交通法50条1項では、渋滞等によって交差点内で停止してしまい、他の車両の通行を妨害する恐れのある時は、交差点に進入してはならないとされています。交差点がこのような状況の時、右折車は直進車の進入がないことを期待して右折することが予測されますので、修正要素となっています。

直進車(A:黄色)が赤信号で侵入し、右折車(B:灰色)が青信号で進入したのち赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故5

対向する直進車と右折車の事故で、直進車は赤信号で進入し、右折車は青信号で進入後、赤信号で右折しています。この場合、Bは赤信号で右折開始していますが、青信号で交差点に侵入し待機している上、直進車の信号が赤になって初めて右折できるのが実情であることから、下記の基本割合になっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合9010
修正要素Bの合図なし+10 
Bのその他の著しい過失+10 
Aが15km以上の速度違反 +5
Aが30km以上の速度違反 +10
Aのその他の著しい過失 +5
Aの重過失 +10

自動車同士の交通事故について解説したページです。信号機で整理されている交差点において、対面信号の色により基本の過失割合が異なります。また、具体的な状況によって過失割合を修正することになります。右折車と直進車との場合については、当ページをご参照ください。 

直進車(A:黄色)が赤信号で侵入し、右折車(B:灰色)が黄色信号で進入したのち赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故6

対向する直進車と右折車の事故で、直進車は赤信号で進入し、右折車は黄色信号で進入後、赤信号で右折しています。この場合、Bは黄色で交差点に進入し赤信号で右折開始していますが、直進車の信号が赤になって初めて右折できるのが実情であることから、下記の基本割合になっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bの合図なし+10 
Bのその他の著しい過失+10 
Aが15km以上の速度違反 +5
Aが30km以上の速度違反 +10
Aのその他の著しい過失 +5
Aの重過失 +10

直進車(A:黄色)が赤信号で侵入し、右折車(B:灰色)が青矢印による右折可の信号で右折した場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故7

対向する直進車と右折車の事故で、直進車は赤信号で侵入し、右折車は青矢印による右折可の信号に従って右折しています。この場合は直進車の信号無視であり、直進車の一方的過失となるのが基本です。ただし、Aが青信号または黄信号で既に交差点に侵入している場合には、133または134の割合を元に定めることになります。

AとBの間に障害物がなく、Bが少し注意を払えば、Aの速度から見て侵入を認識できるのにそれをしなかった場合には、20%の修正値を適用します。しかし、Bに先行右折車、平行右折車があり、直進車の認識が容易でなかった場合には、この修正は考慮しません。

 Aの過失Bの過失
基本割合1000
修正要素Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10~+20
Aが15km以上の速度違反+5 
Aが30km以上の速度違反+10 
Aのその他の著しい過失+5 
Aの重過失+10 

信号機がない交差点での、対向する右折車両(B:黒色)と直進車両(A:茶色)が接触した場合のケースです。

直進車が優先されますので、以下の基本割合になっています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故1
 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bの徐行なし +10
Bの直近右折(注1) +10
Bの早回り右折(注2) +5
Bの大回り右折(注3) +5
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失または重過失 +10
Bの既右折(注4)+20 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。
注3…大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。注2の早回り右折と同じく、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注4…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

ほぼ同じ道幅の信号機がない交差点での、右折車両と直進車両が接触した場合のケースです。

直進車から見て、右折車が右から来たのか、左から来たのかによって、過失割合が異なります。
また、この形態の場合は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

右折車(B:灰色)が左方車の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-1

直進車と直進車から見て左からの右折車とのケースです。この場合、直進優先(A:黄色)と左方優先(B:灰色)が混在していますが、直進優先を重視した基本割合になっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合4060
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

右折車(B:灰色)が右方車の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-2

直進車と直進車から見て右方の右折車との交通事故です。この場合、直進優先と左方優先(ともにA:黄色)の原則が働いた基本割合となっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…直進車がある程度の減速をしていることを前提に基本割合が定められています。そのため直進車が原則をしていない場合には、修正要素として考慮します。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車(A)は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

一方の道が明らかに広い、信号機がない交差点での、右折車両と直進車両が接触した場合のケースです。

また、この形態の事故は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

広路からの直進車(A:黄色)と狭路からの右折車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故3-1

狭路から進入した右折車と、広路を走行する直進車とが接触した場合のケースです。直進優先と広路優先(ともにA:黄色)を前提とした基本割合となっています。なお、修正要素にある早回り右折は、直進車が右折車から見て右方車にあたる場合、既右折は直進車が右折車から見て左方車にあたる場合にのみ適用されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +5
Bの重過失 +10
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bから見てA右方の場合のBの明らかな先入+10 

狭路からの直進車(A:黄色)と左方の広路からの右折車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故3-2

狭路からの直進車と、直進車が来た方向の狭路に入る広路からの右折車とが接触した場合の交通事故です。直進優先と広路優先(ともにA:黄色)の原則が働いていますが、左方優先(B:灰色)が加わるため、直進優先の割合が低くなり下記の基本割合となっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合6040
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +20
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

狭路からの直進車(A:黄色)と右方の広路からの右折車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故3-3

狭路からの直進車と、直進車が向かう方向の狭路に入る広路からの右折車とが接触した場合の交通事故です。この場合、双方に同程度の注意義務があるとされ、基本割合も同じになっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合5050
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…直進車がある程度の減速をしていることを前提に基本割合が定められています。そのため直進車が原則をしていない場合には、修正要素として考慮します。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車(A)は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

一方の道に一時停止規制のある、信号のない交差点での、右折車と直進車が接触した場合の交通事故です。

一時停止しなければならない車両に一時停止違反があることが前提になっており、一時停止した場合は修正要素となります。

また、この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

右折車(B:黒色)に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-1

修正要素にある早回り右折は、直進車が右折車から見て右方車にあたる場合、既右折は直進車が右折車から見て左方車にあたる場合にのみ適用されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合1585
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Bが一時停止後進入+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

直進車(A:茶色)に一時停止規制があり、右折車(B:黒色)が左方車である場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-2

Aに一時停止規制があり、Aが来た方向の道へBが入ることを想定しています。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +15
Aが一時停止後進入 +15
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2)+10 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

直進車(A:茶色)に一時停止規制があり、右折車(B:黒色)が右方車である場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-3Aに一時停止規制があり、Aが向かう方向の道へBが入ることを想定しています。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Aが一時停止後進入 +15
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

注2…直進車がある程度の減速をしていることを前提に基本割合が定められています。そのため直進車が原則をしていない場合には、修正要素として考慮します。
注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車(A)は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

一方の道が優先道路である、信号のない交差点での、右折車と直進車が接触した場合の交通事故です。
この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

右折車(B:黒色)が優先道路に出る場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故5-1

修正要素にある早回り右折は、直進車が右折車から見て右方車にあたる場合、既右折は直進車が右折車から見て左方車にあたる場合にのみ適用されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合1090
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +5
Bの重過失 +10
Aが右方車の場合Bの明らかな先入+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 

右折車(B:黒色)が直進車(A:茶色)が来た方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故5-2
 Aの過失Bの過失
基本割合8020
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+5 
Aのその他の重過失+10 

右折車(B:黒色)が直進車(A:茶色)が向かう方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故5-3
 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが減速せず(注2)+10 
Bの既右折(注3)+15 
Aが15km以上の速度違反+10 
Aが30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。
注2…直進車がある程度の減速をしていることを前提に基本割合が定められています。そのため直進車が原則をしていない場合には、修正要素として考慮します。
注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車(A)は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

同幅員の信号機のない交差点で、直進車(B:灰色)と左折車(A:黄色)が接触した場合

信号機がない交差点での左折車と直進車との交通事故1

ほぼ同じ道幅の信号機がない交差点での、左折車両と直進車両が接触した場合のケース故です。

直進優先(B:灰色)と左方優先(A:黄色)が混在していますが、この場合、双方に同程度の注意義務があるとされ、基本割合も同じになっています。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定され、見通しの効く交差点の場合は、修正要素となっています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合5050
修正要素見通しの効く交差点(注1) +10
Bが減速せず(注2) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aの徐行なし+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…見通しの効く交差点では左方車の認識が容易になるので、左方優先の原則が適用され、修正要素となります。
注2…見通しの効かない交差点での徐行義務違反による修正です。そのため、見通しの効く交差点では、この修正要素は考慮されません。

信号機のない交差点で、広路からの直進車(B:灰色)と狭路からの左折車(A:黄色)が接触した場合

信号機がない交差点での左折車と直進車との交通事故2

一方の道が明らかに広い、信号機のない交差点で、狭路からの左折車と、広路を走る直進車とが接触した場合のケースです。

この場合、左方優先よりも広路優先、直進車優先の原則が強く働き、上記の基本割合になっています。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素Bが減速せず(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aの徐行なし+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…見通しの効かない交差点での徐行義務違反による修正です。そのため、見通しの効く交差点では、この修正要素は考慮されません。

信号機のない交差点で、直進車(B:灰色)と一時停止規制のある道路から進入した左折車(A:黄色)が接触した場合

信号機がない交差点での左折車と直進車との交通事故3

一方の道に一時停止規制のある、信号のない交差点での、左折車と直進車が接触した場合の交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

また、左折車に一時停止違反があることが前提になっており、一時停止した場合は修正要素となります。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合8020
修正要素Bが減速せず(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aが一時停止後進入 +15
Aの徐行なし+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…見通しの効かない交差点での徐行義務違反による修正です。そのため、見通しの効く交差点では、この修正要素は考慮されません。

信号のない交差点で、優先道路を走る直進車(B:灰色)と左折車(A:黄色)が接触した場合

信号機がない交差点での左折車と直進車との交通事故4

一方の道が優先道路である、信号のない交差点での、左折車と直進車が接触した場合の交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

この場合、優先道路を走る車両には徐行義務がありませんので、左折車の過失が大きくなっています。

 Aの過失Bの過失
基本割合9010
修正要素Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aの徐行なし+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

同幅員の信号のない交差点で、右折車(A:黄色)と右折車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車同士の交通事故1ほぼ同じ道幅の信号機がない交差点での、右折車両同士が接触した場合の交通事故です。

左方優先の原則が働き、以下の基本割合になっています。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合6040
修正要素Aの右折方法違反(注1)+10 
Aの右折禁止違反+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの右折方法違反(注1) +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

注1…交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない早回り右折、あらかじめ道路の中央に寄らない大回り右折などを指します。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。また、徐行なしの右折も、この修正要素を適用します。

一方が明らかに広い道路の交差点で、広路車(A:黄色)と狭路車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車同士の交通事故2

一方の道が明らかに広い、信号機がない交差点での、右折車両同士が接触した場合の交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Aの右折方法違反(注1)+10 
Aの右折禁止違反+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの右折方法違反(注1) +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

注1…交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない早回り右折、あらかじめ道路の中央に寄らない大回り右折などを指します。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。また、徐行なしの右折も、この修正要素を適用します。

一方に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での右折車同士の交通事故3

一方の道に一時停止規制のある、信号のない交差点での、右折車両同士が接触した場合の交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

また、B(灰色)に一時停止違反があった前提での基本割合になっており、一時停止を行った場合には修正要素となります。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合2575
修正要素Aの右折方法違反(注1)+10 
Aの右折禁止違反+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bが一時停止後進入+15 
Bの右折方法違反(注1) +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

注1…交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない早回り右折、あらかじめ道路の中央に寄らない大回り右折などを指します。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。また、徐行なしの右折も、この修正要素を適用します。

一方が優先道路の交差点で、優先車(A:黄色)と劣後車(B:灰色)が接触した場合

信号機がない交差点での右折車同士の交通事故4

一方の道が優先道路である、信号のない交差点での、右折車両同士が接触した場合の交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの右折方法違反(注1)+10 
Aの右折禁止違反+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの右折方法違反(注1) +10
Bの右折禁止違反 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

注1…交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない早回り右折、あらかじめ道路の中央に寄らない大回り右折などを指します。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。また、徐行なしの右折も、この修正要素を適用します。

交差点での左折車(A:黄色)と対抗右折車(B:灰色)との交通事故です。

この場合、左折車が優先となりますので、下記の基本割合となっています。

信号機がない交差点での左折車と右折車との交通事故1
信号機がない交差点での左折車と右折車との交通事故2
 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Bの徐行なし +10
Bの大回り右折(注1) +10
Bの第1車線進入(注2) +10
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
Aの徐行なし+10 
Aの左折方法違反(注3)+10~20 
Bの既右折(注4)+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 

注1…大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。道路交通法34条2項所定の右折方法違反となります。
注2…右折車が第1車線に入ることは違反ではありませんが、第1車線に入ることによって、左折車の進路を妨害することになります。また、大回り右折の要素も考慮に入っています。
注3…左折車はできる限り道路の左側端に寄り、できる限り道路の左側端に沿って徐行しなければならないとされています。左折車が片側2車線の道路の第2車線に進入した場合にも、左折方法違反として修正要素とされます。
注4…既右折とは、左折車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この場合、通常は追突状態となり、速度の遅い左折車が回避できる可能性が高いことから、修正要素として考慮されます。

交差点での右折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で右折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、右折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の右折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

追越しが禁止されている交差点で、追越し直進車が中央線(道路中央)を超えている場合

右折車と後続直進車との交通事故1

交差点で右折しようとする車両は、交差点の手前30mから右折の合図をし、あらかじめできる限り道路の中央に寄り、交差点中心の内側を徐行しなければならないとされています。ここではそれらの動作を行った右折車(B:灰色)と、追越しのために道路中央を超えた後続直進車(A:黄色)が衝突した場合を想定しています。

Bに早回り右折、直近右折、合図なし等がある場合は、その他の著しい過失または重過失として修正要素となります。

 Aの過失Bの過失
基本割合9010
修正要素Aの著しい速度違反+10 
Aのその他の著しい過失+5 
Aの重過失+10 
Bのあらかじめ中央に寄らない右折 +10~20
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

交差点での右折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で右折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、右折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の右折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

追越しが禁止されていない交差点の場合

右折車と後続直進車との交通事故2

優先道路の場合には、交差点内であっても追越しが許されています。

交差点で右折しようとする車両は、交差点の手前30mから右折の合図をし、あらかじめできる限り道路の中央に寄り、交差点中心の内側を徐行しなければならないとされています。ここでは合図はしたものの、あらかじめ道路中央に寄らなかった右折車(B:灰色)と、追越しのために道路中央を超えた後続直進車(A:黄色)が衝突した場合を想定しています。

Bに早回り右折、直近右折、合図なし等がある場合は、その他の著しい過失または重過失として修正要素となります。

 Aの過失Bの過失
基本割合5050
修正要素Aの著しい速度違反+10 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

交差点での左折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で左折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、左折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の左折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

あらかじめ左側端に寄らない左折車と、中央線(道路中央)を超えていない直進車が衝突した場合

左折車と後続直進車との交通事故1

交差点で左折しようとする車両は、交差点の手前30mから左折の合図をし、あらかじめできる限り道路の左側端に寄り、徐行しなければならないとされています。

ここでは、直進車(A:黄色)と左折車(B:灰色)が並んで通行できる十分な幅員がある道路で、Bが左折の合図はしたが道左側端に寄らずに左折しようとした場合に起こった場合を想定しています。

なお、2台が並んで通行できるだけの幅員がない道路で起こった同様の場合は、Bの後方不確認よりもAの車間距離不保持や前方不注視等の過失の方が大きいと考えられるので、追突事故等の基準を参考にすることになります。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+10 
Aの著しい前方不注視、その他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの徐行なし +10
Bの合図遅れ +5
Bの合図なし +15
Bの直近左折 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

交差点での右折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で右折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、右折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の右折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

あらかじめ中央に寄らない右折車と、中央線(道路中央)を超えていない直進車が衝突した場合

右折車と後続直進車との交通事故3

交差点で右折しようとする車両は、交差点の手前30mから右折の合図をし、あらかじめできる限り道路の中央に寄り、交差点中心の内側を徐行しなければならないとされています。

ここでは、直進車(A:黄色)と右折車(B:灰色)が並んで通行できる十分な幅員がある道路で、Bが右折の合図はしたが道路中央に寄らずに右折しようとした場合に起こった場合を想定しています。

なお、2台が並んで通行できるだけの幅員がない道路で起こった同様の場合は、Bの後方不確認よりもAの車間距離不保持や前方不注視等の過失の方が大きいと考えられるので、追突事故等の基準を参考にすることになります。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+10 
Aの著しい前方不注視、その他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの徐行なし +10
Bの合図遅れ +5
Bの合図なし +15
Bの直近右折 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

交差点での左折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で左折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、左折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の左折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

左折車があらかじめ左側端に寄って左折できない場合

左折車と後続直進車との交通事故2

左折車(B:灰色)が、合図はしたがあらかじめ道路左側端に寄っていないという状況は「左折車と後続直進車との交通事故1」と同じですが、進入先の道路が狭かったり鋭角になっていたりした場合、あらかじめ左側端に寄ると左折できないことがあります。

このような形状の道路で起こった場合は、下記の過失割合をもとにします。

また、このような場合、後続直進車(A:黄色)が左側を通過しようとする危険性の高いことが予想されるため、左折車にはあらかじめ後方の安全を確認する義務があります。したがって基本割合は、左折車に後方安全確認義務違反があることを前提としています。

 Aの過失Bの過失
基本割合4060
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aの著しい前方不注視、その他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの徐行なし +10
Bの合図遅れ +10
Bの合図なし +20
Bの直近左折 +20
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

交差点での右折車と後続直進車の場合、交差点内もしくはその直近で右折態勢にある車両に後続直進車が衝突する場合と、右折のために進路変更しようとした車両に後続直進車が衝突する場合とに分けられます。

ここでは前者の右折態勢にある車両に後続直進車が衝突した場合について記載しています。

後者については「進路変更車と後続直進車との交通事故」を参照してください。

右折車があらかじめ中央に寄って右折できない場合

右折車と後続直進車との交通事故4

右折車(B:灰色)が、合図はしたがあらかじめ道路中央に寄っていないという状況は「右折車と後続直進車との交通事故2」と同じですが、進入先の道路が狭かったり鋭角になっていたりした場合、あらかじめ中央に寄ると右折できないことがあります。

このような形状の道路で起こった場合は、下記の過失割合をもとにします。

また、このような場合、後続直進車(A:黄色)が右側を通過しようとする危険性の高いことが予想されるため、右折車にはあらかじめ後方の安全を確認する義務があります。したがって基本割合は、右折車に後方安全確認義務違反があることを前提としています。

 Aの過失Bの過失
基本割合4060
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aの著しい前方不注視、その他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの徐行なし +10
Bの合図遅れ +10
Bの合図なし +20
Bの直近右折 +20
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20

T字路における交通事故では、進入してくる右左折車(B:灰色)は十字路に比べて左右に注意が向けやすく、直進車(A:黄色)も進入車は徐行してくるだろうと期待するのが一般的と考えられています。

なお、一時停止の規制がある道路では、突き当りからの進入車(B:灰色)に一時停止義務違反があった場合を前提としており、一時停止をした場合には修正要素として考慮されます。

同幅員の道路の場合

丁(T)字路での直進車と右左折車との交通事故1
 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方が明らかに広い道路の場合(直進路が広路であることが一般的)

丁(T)字路での直進車と右左折車との交通事故2
 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方に一時停止の規制がある道路の場合

丁(T)字路での直進車と右左折車との交通事故3
 Aの過失Bの過失
基本割合1585
修正要素Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bが一時停止後進入+15 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方が優先道路の場合の場合

丁(T)字路での直進車と右左折車との交通事故4
 Aの過失Bの過失
基本割合1090
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

T字路における右折者同士の場合は、信号機のない交差点での右折者同士の交通事故と区別するべき事情もないため、基本割合も同じになっています。

以下の図はすべて、直線路からの右折車がA(茶色)、突き当り路からの右折車がB(黒色)となっています。

なお、一時停止の規制がある道路では、Bに一時停止義務違反があった場合を前提としており、一時停止をした場合には修正要素として考慮されます。同幅員の道路の場合

丁(T)字路での右折車同士の交通事故1
 Aの過失Bの過失
基本割合4060
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方が明らかに広い道路の場合(直進路が広路であることが一般的)

丁(T)字路での右折車同士の交通事故2
 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方に一時停止の規制がある道路の場合

丁(T)字路での右折車同士の交通事故3
 Aの過失Bの過失
基本割合2575
修正要素Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bが一時停止後進入+15 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

一方が優先道路の場合の場合

丁(T)字路での右折車同士の交通事故4
 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bの明らかな先入+10 
Aの著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20
道路外に出るために右折した車両との交通事故1
道路外に出るために右折した車両との交通事故2

駐車場等の道路外に出るために右折した車両と、対抗する直進車が衝突した場合の過失割合です。 道路外右折車(B:黒)は減速、徐行等を行っており、直進車(A:茶)に軽度の前方注視義務違反がある ことを前提に、基本割合が設定されています。

Bが安全に進入するための義務を履行し、Aに軽度の前方注視義務違反があるとは言っても、 直進車が優先 されますので、Bの過失の方が大きいと考えられています。

なお、ゼブラゾーン(縞模様に塗られた導流帯)は、法的に進入や進行が禁止されているわけではありませんが、運転者の意識として、みだりに走行すべきでない場所だという考えが一般的です。そのため、Aがゼブラゾーンにいた場合は、Aに加算修正されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合1090
修正要素Bの既右折+10 
Aのゼブラゾーン進行+10~20 
Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
幹線道路 +5
Bの徐行なし +10
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
道路外から右折進入してきた車両との交通事故1
道路外から右折進入してきた車両との交通事故2

駐車場等の道路外から右折で道路に進入し、左右からの直進車と衝突した場合の過失割合です。

道路外進入車(B:黒)は減速徐行等を行っており、直進車(A:茶)に軽度の前方注視義務違反がある ことを前提に、基本割合が設定されています。

Bが安全に進入するための義務を履行し、Aに軽度の前方注視義務違反があるとは言っても、 道路上を走っている車両が優先されますので、Bの過失の方が大きいと考えられています。

なお、ゼブラゾーン(縞模様に塗られた導流帯)は、法的に進入や進行が禁止されているわけではありませんが、運転者の意識として、みだりに走行すべきでない場所だという考えが一般的です。そのため、Aがゼブラゾーンにいた場合は、Aに加算修正されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bが頭を出して待機+10 
Bの既右折+10 
Aのゼブラゾーン進行+10~20 
Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
幹線道路 +5
Bの徐行なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
道路外から左折進入してきた車両との交通事故

駐車場等の道路外から左折で道路に進入し、右からの直進車と衝突した場合の過失割合です。

道路外進入車(B:黒)は減速徐行等を行っており、直進車(A:茶)に軽度の前方注視義務違反がある ことを前提に、基本割合が設定されています。

Bが安全に進入するための義務を履行し、Aに軽度の前方注視義務違反があるとは言っても、 道路上を走っている車両が優先されますので、Bの過失の方が大きいと考えられています。

しかし、Bが左折を完了し、しばらく直進した後にAから追突された場合は、追突事故として過失割合を判断する場合もあります。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Bが頭を出して待機+10 
Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
幹線道路 +5
Bの徐行なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
直進してくる対向車同士の交通事故

直進してくる対向車両同士が接触した場合、基本割合については、センターオーバーした側(B:黒色)に100%過失があるとされます。

修正要素でA(茶色)にも過失ありとなる場合は、前方不注視でセンターオーバーしたBの発見が遅れたり、Bがすぐに自車線内に戻るだろうと軽信したりなどで、よけるための動作が取れなかった場合が考えられます。

 Aの過失Bの過失
基本割合0100
修正要素Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
Bが他車追越し中の場合のAの15km以上の速度違反+10 
Bが他車追越し中の場合のAの30km以上の速度違反+20 
Bの速度違反 +10~20
Bの追越し禁止場所での追越し +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
追越し車と被追越し車との交通事故1
追越し車と被追越し車との交通事故2

後続の車両(B:黒色)が進路を変えて前方の車両(A:茶色)を追越し、追越完了した後に進路を変えてAの前方に出る際に接触した場合、追越禁止場所で発生したか、追越禁止でない場所で発生したかによって基本割合が異なります。

追越禁止場所とは、曲がり角付近、上り坂頂上付近、急勾配の下り坂、トンネル(例外有り)、交差点(例外有り)、踏切、横断歩道、標識により追越禁止に指定された場所のことを指し、それ以外の場所が追越禁止でない場所となります。

ただし、追越をされる車両には、追越をしようとする車両に進路を譲る義務があるため(道路交通法27条)、追越をされている最中に加速をするなど、これに違反した場合は修正の対象となります。

また、Aが他の車両を追越そうとしている時に追越を開始する二重追越しについては、原則としてBの過失割合は100%とされるため、修正要素も考慮されません。

 追越禁止場所追越禁止でない場所
Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失
基本割合10902080
修正要素Aに避譲義務違反+10 +10 
Aに法27条1項違反+20 +20 
Aの著しい過失+10 +10 
Aの重過失+20 +20 
追越し危険場所  +5
Bの著しい過失 +10 +10
Bの重過失 +20 +20
進路変更車と後続直進車との交通事故1
進路変更車と後続直進車との交通事故2
進路変更車と後続直進車との交通事故3

車両はみだりに進路を変更してはならず、また、進路を変更した際に、変更後の車線の後方車両が速度や方向を急に変えなければならないようなおそれがある時は、進路を変更してはならないとされています。

また、このような交通事故が起きるのは、進路変更車(B:灰色)より後続直進車(A:黄色)の方が速度が出ていることが前提となります。つまり、Bの進路変更によりAのスピードや方向の急変更を誘発することになるため、Bの過失の方が大きいと考えられています。

なお、ここではBがあらかじめAの前方を走っていることを想定しています。BがAを追い越して直後に車線変更を行ったことで起きた場合は、別の基準を参照することになります。

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Aのゼブラゾーン進行+10~20 
Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aの重過失+20 
進路変更禁止場所 +20
Bの合図なし +20
Aが初心者マーク等 +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
急ブレーキをかけた車両への追突事故

追突事故は、基本的に被追突車(B:灰色)には過失がなく、 追突車(A:黄色)の前方不注視や車間距離不保持等の、一方的過失によって起こると考えられています。

しかしながら道路交通法24条は、危険を避けるためにやむを得ない場合を除き急ブレーキを禁止しています。そのため、この過失割合はBが道路交通法24条に違反して急ブレーキをかけた結果、追突されたことを前提に設定されており、修正要素では、不必要な急ブレーキが発生した背景が重視されています。

例えば、住宅街や商店街等、歩行者が多い場所では、人影を見誤って急ブレーキをかける等、結果的に理由のない急ブレーキをかける可能性が高く、後続車もそれを予測して運転すべきとして、Aに加算修正されます。

また、幹線道路においては、周囲の車両の走行に合わせて走行することが通常であり、後続車両は前方を走行する車両に従って走行しているため、十分な車間距離をとっていないことが実情としてあります。このためBに加算修正がなされます

なお、Bの制動灯故障や、汚れなどにより制動灯の照明が見えなかった場合は、Bが不必要な急ブレーキをかけていないとしても、10~20%の過失があると考えられています。

 Aの過失Bの過失
基本割合7030
修正要素住宅街・商店街等+10 
Aに15km以上の速度違反+10 
Aに30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 
Bの幹線道路の走行車線場停止 +10
Bの制動灯故障 +10~20
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)

直進する車両(A:茶色)と、転回(Uターン)する車両(B:黒色)が接触した場合、基本割合では、BがAの進路を急激に塞ぐことから、より注意深くしていなければいけないため、Bの過失が大きく設定されています。

道路交通法25条の2第1項において、車両は歩行者や他の車両の交通を妨げる場合、転回を禁止されていますが、転回する場合は30m手前から合図をしなければならいこと以外、転回の方法は特段規定されていません。

そのため、Bに対しては、見通しがきかないなど転回危険とされる場所や、規制により転回が禁止とされている場所以外には、状況に応じてその他著しい過失または重過失がある場合に過失が加算修正されるものとなっています。

一方、Aに対しては、速度違反があると転回車との接触を避けるための判断が困難になるため、速度違反がある場合に過失が加算修正されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 
転回危険場所 +10
転回禁止場所 +20
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)

直進する車両(A:茶色)と、転回(Uターン)する車両(B:黒色)が接触した場合、基本割合では、BがAの進路を急激に塞ぐことから、より注意深くしていなければいけないため、Bの過失が大きく設定されています。

道路交通法25条の2第1項において、車両は歩行者や他の車両の交通を妨げる場合、転回を禁止されていますが、転回する場合は30m手前から合図をしなければならいこと以外、転回の方法は特段規定されていません。

そのため、Bに対しては、見通しがきかないなど転回危険とされる場所や、規制により転回が禁止とされている場所以外には、状況に応じてその他著しい過失または重過失がある場合に過失が加算修正されるものとなっています。

一方、Aに対しては、速度違反があると転回車との接触を避けるための判断が困難になるため、速度違反がある場合に過失が加算修正されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合2080
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 
転回危険場所 +10
転回禁止場所 +20
Bの合図なし +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回終了直後)

事故の形としては、「直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)」と同じですが、衝突時にUターンを完了している場合、つまり追突事故の状態になっているときは、この過失割合となります。

道路交通法25条の2第1項において、車両は歩行者や他の車両の交通を妨げる場合、転回を禁止されていますが、転回する場合は30m手前から合図をしなければならいこと以外、転回の方法は特段規定されていません。

そのため、Bに対しては、見通しがきかないなど転回危険とされる場所や、規制により転回が禁止とされている場所以外には、状況に応じてその他著しい過失または重過失がある場合に過失が加算修正されるものとなっています。

一方、Aに対しては、速度違反があると転回車との接触を避けるための判断が困難になるため、速度違反がある場合に過失が加算修正されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素Aの15km以上の速度違反+10 
Aの30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 
転回危険場所 +10
転回禁止場所 +20
Bの合図なし +5
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +20
駐停車車両への追突

駐停車車両への追突は、走行中の追突と同じく、基本的に被追突車(B:灰色)には過失がなく、追突車(A:黄色)の前方不注視等の、一方的過失によって起こると考えられています。

ただし、被追突車である駐停車車両が非常点滅灯等を灯火したり、三角反射板等を設置するなどして、その存在を警告する措置を取っていることを前提に基本割合が設定されています。

そのため、非常灯等の不灯火や不適切な駐停車方法があった場合、また、濃霧や降雨などの理由でBの発見が容易でなかった場合などには、修正要素となります。

また、故障等のやむを得ない理由で駐停車する場合は、道路の左側端や走行車線以外の場所に速やかに移動させる必要がありますが、故障の内容によってはそれが不可能なこともあります。

このような退避不能な事情があった場合にも、修正要素として考慮されます。

 Aの過失Bの過失
基本割合1000
修正要素Bの退避不能+10 
Aに15km以上の速度違反+10 
Aに30km以上の速度違反+20 
Aのその他の著しい過失+10 
Aのその他の重過失+20 
視認不良 +10
駐停車禁止場所 +10
Bの非常点滅灯等の不灯火等 +10~20
Bの駐停車方法不適切 +10~20
Bの著しい過失 +10
Bの重過失 +20

第4章 単車と四輪車との事故

直進車同士が青信号と赤信号のタイミングで交差点に進入し接触した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-1
信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-2

一方の車両が青信号で、もう一方の車両が赤信号のタイミングで交差点に進入し、接触した場合です。 青信号と赤信号の規制は絶対的であり、信号無視をして赤信号で交差点に進入をした車両の過失が100%となります。 一方で、青信号に従う車両にも安全確認や発見後の接触回避措置の義務があり、明らかにこれを怠っていたとされる場合には、なんらかの過失ありとして加算修正の対象となります。 例えば、経度の注意を払うことで赤信号侵入車両が容易に確認できたにも関わらず、信号機のみをたよりに進行した場合や、赤信号進入車両が明らかに先入しており、その存在を容易に発見できた場合などが想定されます。 ただし、単車(バイク)の接触回避措置に関しては、急停止や急ハンドルを切ると転倒の危険性があることは考慮されます。

 単車青信号進入 自動車赤信号侵入自動車青信号進入 単車赤信号侵入
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合01001000
修正要素単車になんらかの過失あり+5  
単車の著しい過失+10 +5 
単車の重過失+20 +10 
自動車になんらかの過失あり  +10
自動車の著しい過失 +10 +20
自動車の重過失 +20 +30

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

 

直進車同士が黄信号と赤信号のタイミングで交差点に進入し接触した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-1
信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-2

一方の車両が黄信号で、もう一方の車両が赤信号のタイミングで交差点に進入し、接触した場合です。 基本割合では、現在では全赤信号が一般的になっていることから、著しい見込発車を念頭に置いた設定となっています。 また、単車(バイク)は青信号から黄信号に変わった際に、急停止をすると転倒の危険性があることを考慮した設定になっています。 なお、黄信号では、停止位置に近接して安全に停止することができなかった際の交差点侵入が許されており、その場合には青信号とほぼ同視されるため、別の過失認定基準が適用されます。

 単車黄信号進入 自動車赤信号侵入自動車黄信号進入 単車赤信号侵入
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合10907030
修正要素単車の赤信号直前侵入+10   
単車の著しい過失+5 +5 
単車の重過失+10 +10 
自動車の赤信号直前侵入   +10
自動車の著しい過失 +10 +20
自動車の重過失 +20 +25

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

直進車同士が黄信号と赤信号のタイミングで交差点に進入し接触した場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-1
信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-2

一方の車両が黄信号で、もう一方の車両が赤信号のタイミングで交差点に進入し、接触した場合です。 基本割合では、現在では全赤信号が一般的になっていることから、著しい見込発車を念頭に置いた設定となっています。 また、単車(バイク)は青信号から黄信号に変わった際に、急停止をすると転倒の危険性があることを考慮した設定になっています。 なお、黄信号では、停止位置に近接して安全に停止することができなかった際の交差点侵入が許されており、その場合には青信号とほぼ同視されるため、別の過失認定基準が適用されます。

 単車黄信号進入 自動車赤信号侵入自動車黄信号進入 単車赤信号侵入
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合10907030
修正要素単車の赤信号直前侵入+10   
単車の著しい過失+5 +5 
単車の重過失+10 +10 
自動車の赤信号直前侵入   +10
自動車の著しい過失 +10 +20
自動車の重過失 +20 +25

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右方向、単車(バイク)左方向で直進の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故1-1
 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず単車減速せず 自動車減速
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合307015854555
修正要素単車の著しい過失+10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 
見通しが効く交差点+10 +10 +10 
自動車の著しい過失 +10 +10 +10
自動車の重過失 +20 +20 +20

単車(バイク)右方向、自動車左方向で直進の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故1-1
 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず四輪車減速 自動車減速せず
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合505035656040
修正要素単車の著しい過失+10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 
見通しが効く交差点+10 +10 +10 
自動車の著しい過失 +10 +10 +10
自動車の重過失 +20 +20 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります

単車(バイク)が広路、自動車が狭路の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-1
 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず単車減速せず 自動車減速
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合208010903070
修正要素単車の著しい過失+10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 
自動車の明らかな先入+10 +10 +10 
自動車の著しい過失 +5 +5 +5
自動車の重過失 +10 +10 +10

自動車が広路、単車(バイク)が狭路の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-2
 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず四輪車減速 自動車減速せず
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合604050507525
修正要素単車の著しい過失+10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 
単車の明らかな先入 +20 +20 +20
自動車の著しい過失 +10 +10 +10
自動車の重過失 +20 +20 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車側に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3-1

 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず単車減速せず 自動車減速自動車一時停止
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合1585109025753565
修正 要素単車の著しい過失+10 +10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 +20 
自動車の著しい過失 +10 +5 +10 +10
自動車の重過失 +15 +10 +20 +20

単車(バイク)側に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3-2
 両車とも同速度単車減速 自動車減速せず単車減速せず 自動車減速単車一時停止
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合6535554580204555
修正 要素単車の著しい過失+10 +10 +10 +10 
単車の重過失+20 +20 +20 +20 
自動車の著しい過失 +10 +10 +10 +10
自動車の重過失 +20 +20 +20 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

単車(バイク)が優先道路を走行している場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素単車の著しい過失+10 
単車の重過失+20 
自動車の明らかな先入+10 
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10

自動車が優先道路を走行している場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車の著しい過失+10 
単車の重過失+20 
単車の明らかな先入 +20
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車が一方通行違反の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素単車の著しい過失+10 
単車の重過失+20 
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

単車(バイク)が一方通行違反の場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車の著しい過失+10 
単車の重過失+20 
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故1-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注1) +10
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注2) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
自動車の既右折(注3)+10 
単車の法50条違反での交差点侵入(注4)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故1-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の直近右折(注1)+10 
単車の合図なし+5 
単車の早回り右折・大回り右折(注2)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
単車の既右折(注3) +10
自動車の法50条違反での交差点侵入(注4) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。 注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことで、大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。両方とも道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。 注4…道路交通法50条1項では、渋滞等によって交差点内で停止してしまい、他の車両の通行を妨害する恐れのある時は、交差点に進入してはならないとされています。交差点がこのような状況の時、右折車は直進車の進入がないことを期待して右折することが予測されますので、修正要素となっています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故2-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素自動車の合図なし +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故2-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合2575
修正要素単車の合図なし+5 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失又は重過失 +10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故3-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注1) +10
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注2) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
自動車の既右折(注3)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故3-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の直近右折(注1)+10 
単車の合図なし+5 
単車の早回り右折・大回り右折(注2)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
単車の既右折(注3) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。 注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことで、大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。両方とも道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故4-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注1) +10
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注2) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
自動車の既右折(注3)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故4-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の直近右折(注1)+10 
単車の合図なし+5 
単車の早回り右折・大回り右折(注2)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
単車の既右折(注3) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10

注1…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。 注2…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことで、大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。両方とも道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故5-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合8020
修正要素自動車の合図なし +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故5-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素単車の合図なし+5 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失又は重過失 +10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故6-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素自動車の合図なし +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故6-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素単車の合図なし+5 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失又は重過失 +10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故6-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素自動車の合図なし +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故6-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素単車の合図なし+5 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失又は重過失 +10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故7-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1000
修正要素自動車の合図なし +15
自動車の著しい過失又は重過失 +15
単車の15km以上の速度違反+5 
単車の30km以上の速度違反+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がある交差点での右折車と直進車との交通事故7-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素単車の合図なし+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +5
自動車の30km以上の速度違反 +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車減速せず+5~10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

 

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車減速せず+5~10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故2-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車減速せず+5~10 
単車が右方車の場合、自動車の明らかな先入+10 
自動車の既右折(注2)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合6535
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +10
自動車が右方車の場合、単車の明らかな先入 +10
単車の既右折(注2) +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は事故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故5-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +20
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20
単車減速せず+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故5-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +20
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故7-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合4555
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車が一時停止 +15
単車減速せず+10 
自動車の既右折(注1)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故7-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合3565
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車が一時停止+15 
自動車減速せず +10
単車の既右折(注1) +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故8-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合5545
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車が一時停止 +10
単車減速せず+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故8-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合2575
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車が一時停止+10 
自動車減速せず +5
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +5~10

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故9-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +5
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +5~10
自動車が一時停止+10 
単車減速せず+5~10 
自動車の既右折(注2)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故9-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合6535
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+5 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
単車が一時停止 +10
自動車減速せず +10
単車の既右折(注2) +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故10-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
自動車の既右折(注2)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 
単車右方の場合の自動車の明らかな先入+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故10-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
単車の既右折(注2) +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20
自動車右方の場合の単車の明らかな先入 +10

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故11-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +20
自動車の早回り右折(注1) +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20
単車減速せず+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故11-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の早回り右折(注1)+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +20
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車右折、単車(バイク)直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故12-1
 単車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素自動車の徐行なし +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車の著しい過失又は重過失 +10
単車減速せず+10 
自動車の既右折(注1)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失又は重過失+10~20 

単車(バイク)右折、自動車直進の場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故12-2
 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素単車の徐行なし+10 
単車の右折禁止違反+10 
単車の著しい過失又は重過失+10 
自動車減速せず +10
単車の既右折(注1) +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失又は重過失 +10~20

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は事故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

直進する単車(バイク)と左折する自動車による事故

交差点における巻き込み事故1

基本割合では、交差点の手前30m以内は追い越しが禁止されているので、後方を走る単車の過失が大きいように思えますが、自動車に左寄り不十分の過失があることや、直進車優先や、単車の走行車線が左側車線であることなどを考慮して、単車(バイク)の過失は小さく設定されています。

 単車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素単車の著しい前方不注視+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車のその他の著しい過失+10 
単車のその他の重過失+20 
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自動車の直近左折 +10
自動車の徐行なし +10
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

直進する単車(バイク)を自動車が追い抜いて左折した場合

交差点における巻き込み事故2

この場合、自動車は前方左側に単車(バイク)を認めているといえるため、上の例よりも自動車の過失の基本割合が大きく設定されています。

 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素単車の著しい前方不注視+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車のその他の著しい過失+10 
単車のその他の重過失+20 
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

左折する単車(バイク)の左側に一車線程度の余裕がある場合

交差点における巻き込み事故3

単車(バイク)に左折方法の違反(大回り左折等法34条1項)が認められるため、単車(バイク)の過失の基本割合が大きく設定されています。

 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素単車の大回り左折・進入路鋭角  
単車の合図遅れ+5 
単車の合図なし+10 
単車のその他の著しい過失+5 
単車の重過失+10 
自動車の著しい前方不注視 +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車のその他の重過失 +20

単車(バイク)が先行する自動車を追い抜いて左折した場合

交差点における巻き込み事故4

単車(バイク)に左折方法の違反に加え、交差点前での追抜き・追越しの違反が認められるため、単車(バイク)の過失の基本割合が更に大きく設定されています。

 単車の過失自動車の過失
基本割合8020
修正要素単車の大回り左折・進入路鋭角  
単車の合図遅れ+5 
単車の合図なし+10 
単車のその他の著しい過失+5 
単車の重過失+10 
自動車の著しい前方不注視 +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車のその他の重過失 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

渋滞している道路での交通事故

2013.10.82023.6.23  監修者:小山 好文 弁護士

渋滞している道路での交通事故
渋滞している道路での交通事故1

信号機がない交差点において、渋滞している状況の中、直進または右折して渋滞を通り抜けようとする自動車と、車両間を直進する単車(バイク)が接触した場合です。 この場合、速度違反が修正要素に盛り込まれていませんが、単車(バイク)に15km以上の速度違反があれば著しい過失として過失加算すべきと言えます。更に、状況によっては速度違反がなくても、著しい過失として過失が加算されることがあり得ます。 また、交差点でない箇所での場合に関しては、交差点よりも直進する単車からの自動車の発見が容易でないため、自動車に過失が加算されます。

 単車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素単車の著しい前方不注視+10~20 
単車のその他の著しい過失または重過失+20 
交差点でない場合 +5~10

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

道路外から進入した自動車が道路内の単車と接触した場合

道路外から進入した車両と道路内を走行する車両との交通事故1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車が頭を出して待機+10 
自動車既進入+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車のその他著しい過失+10 
単車のその他の重過失+20 
幹線道路 +5
自動車の徐行なし +10
自動車のその他著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

道路外から進入した単車が道路内の自動車と接触した場合

道路外から進入した車両と道路内を走行する車両との交通事故2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車が頭を出して待機 +10
単車既進入 +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他著しい過失 +10
自動車のその他の重過失 +20
幹線道路+5 
単車の徐行なし+10 
単車のその他著しい過失+10 
単車の重過失+20 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

道路外から進入した自動車が道路内の単車と接触した場合

道路外から進入した車両と道路内を走行する車両との交通事故1
 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車が頭を出して待機+10 
自動車既進入+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車のその他著しい過失+10 
単車のその他の重過失+20 
幹線道路 +5
自動車の徐行なし +10
自動車のその他著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

道路外から進入した単車が道路内の自動車と接触した場合

道路外から進入した車両と道路内を走行する車両との交通事故2
 単車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素単車が頭を出して待機 +10
単車既進入 +10
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他著しい過失 +10
自動車のその他の重過失 +20
幹線道路+5 
単車の徐行なし+10 
単車のその他著しい過失+10 
単車の重過失+20 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

道路外に出るために右折する自動車と対向する単車(バイク)との交通事故

道路外に出るために右折する自動車と対向する単車(バイク)との交通事故
道路外に出るために右折する自動車と対向する単車(バイク)との交通事故1

道路外に出るために右折した自動車が、対向車線を直進する単車(バイク)と接触した場合の過失割合です。単車(バイク)は、道路外に出るために右折する自動車を視認できることが前提とされているため、単車(バイク)の前方不注視は基本割合において考慮されています。 修正要素における自動車既右折とは、自動車が単車(バイク)と接触した時点で、概ね右折が完了していると言える状態のことをいいます。

 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車既左折+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車のその他著しい過失+10 
単車のその他重過失+20 
幹線道路 +5
自動車の合図なし +10
自動車の徐行なし +10
自動車のその他著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

2015.1.162023.6.20  監修者:小山 好文 弁護士

【自動車とバイク】直進するバイクと対向自動車の過失割合

直進してくる対向車同士の交通事故
直進してくる対向車同士の交通事故1
直進してくる対向車同士の交通事故2

直進してくる対向車両同士が接触した場合、過失の基本割合については、単車・自動車に関わらずセンターオーバーした側に100%過失があるとされますが、修正要素においては、単車(バイク)の加算の程度が低く設定されています。

 単車直進 自動車センターオーバー自動車直進 単車センターオーバー
 単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合01001000
修正要素直進車の前方不注視+5  +15
直進車の著しい前方不注視+15  +30
直進車のその他の重過失+100  +10~20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

追越しをした単車(バイク)と追越された自動車とのケース

追越しをした単車(バイク)と追越された自動車との交通事故
追越しをした単車(バイク)と追越された自動車との交通事故1
追越しをした単車(バイク)と追越された自動車との交通事故2

後続の単車(バイク)が進路を変えて前方の自動車を追越し、追越完了した後に進路を変えて自動車の前方に出る際に接触した場合、追越禁止場所で発生したものか、追越禁止でない場所で発生したものかによって基本割合が異なります。 追越禁止場所とは、曲がり角付近、上り坂頂上付近、急勾配の下り坂、トンネル(例外有り)、交差点(例外有り)、踏切、横断歩道、標識により追越禁止に指定された場所のことを指し、それ以外の場所が追越禁止でない場所となります。 ただし、追越をされる車両には、追越をしようとする車両に進路を譲る義務があるため(道路交通法27条)、追越をされている最中に加速をするなど、これに違反した場合は修正の対象となります。 また、前の車両が他の車両を追越そうとしている時に追越を開始する二重追越しについては、原則として単車の過失割合は100%とされるため、修正要素も考慮されません。 なお、自動車が追越した場合は通常、追抜きという形になるので、「進路変更車と後続直進車との交通事故」もしくは「直進する単車と左折する自動車との巻き込み事故」を参照してください。

 追越禁止場所追越禁止でない場所
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合80207030
修正要素自動車に避譲義務違反 +10 +10
自動車に法27条1項違反 +20 +20
自動車にその他重過失 +10 +10
追越し危険場所  +5 
単車の重過失+10 +10 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

自動車が進路変更した場合

進路変更車と後続直進車との交通事故1
 単車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素進路変更禁止場所 +20
自動車の合図なし +20
自動車のその他の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10
単車の15km以上の速度違反+5 
単車の30km以上の速度違反+15 
単車のその他の著しい過失+5 
単車の重過失+10 

単車(バイク)が進路変更した場合

進路変更車と後続直進車との交通事故2
 単車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素進路変更禁止場所+15 
単車の合図なし+15 
自動車が初心者マーク等+10 
単車のその他の著しい過失+5 
単車の重過失+10 
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

【自動車とバイク】急ブレーキをかけた自動車とバイクの過失割合

急ブレーキをかけた車両への追突事故
急ブレーキをかけた車両への追突事故1
急ブレーキをかけた車両への追突事故2

道路交通法24条によって、急ブレーキは、危険を避けるためにやむを得ない場合を除き禁止されています。このため、認定基準は道路交通法24条に違反して急ブレーキをかけた結果、追突されたことを前提に設定されており、修正要素では、不必要な急ブレーキが発生した背景が重視されています。 例えば、住宅街や商店街等、歩行者が多い場所では、人影を見誤って急ブレーキをかける等、結果的に理由のない急ブレーキをかける可能性が高いといえます。 また、幹線道路においては、周囲の車両の走行に合わせて走行することが通常であり、後続車両は前方を走行する車両に従って走行しているため、十分な車間距離をとっていないことが多くあります。こうしたことが、修正要素において考慮されています。 なお、被追突車両が不必要な急ブレーキをかけていない場合の追突については、基本的に被追突車両に過失がないものとされています。ただし、追突車の制動灯故障や、汚れなどにより制動灯の照明が見えない場合については、不必要な急ブレーキの有無とは独立した過失とみなされます。

 自動車に24条違反がある場合単車に24条違反がある場合
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合60402080
修正 要素住宅街・商店街等+5  +5
追突車15km以上の速度違反+10  +10
追突車の著しい前方不注意+10  +10
被追突車の幹線道路の走行車線上停止 +15+15 
被追突車の制動灯故障等 +20+20 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

【自動車とバイク】バイクと転回(Uターン)車両が回転中に接触した場合の過失割合

直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)1
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)2

直進する車両と、転回(Uターン)する車両が接触した場合、基本割合では、転回車が直進車の進路を急激に塞ぐことから、より注意深くしていなければいけないため、転回車の過失が大きく設定されています。 道路交通法25条の2第1項において、車両は歩行者や他の車両の交通を妨げる場合、転回を禁止されていますが、転回する場合は30m手前から合図をしなければならいこと以外、転回の方法は特段規定されていません。 そのため、転回車に対しては、見通しがきかないなど転回危険とされる場所や、規制により転回が禁止とされている場所以外には、状況に応じてその他著しい過失または重過失がある場合に過失が加算修正されるものとなっています。 一方、直進車に対しては、速度違反があると転回車との接触を避けるための判断が困難になるため、速度違反がある場合に過失が加算修正されます。

 自動車転回、単車直進単車転回、自動車直進
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合10907030
修正要素直進車15km以上の速度違反+10  +10
直進車30km以上の速度違反+20  +20
直進車のその他の著しい過失または重過失+10~20  +10~20
転回車合図なし +10+5 
転回危険場所 +10+5 
転回禁止場所 +20+10 
転回車のその他の著しい過失または重過失 +10+10 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

【自動車とバイク】バイクと転回(Uターン)車両が回転終了直後に接触した場合の過失割合

直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回終了直後)
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回終了直後)1
直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回終了直後)2

形としては、「直進車両と転回(Uターン)車両との交通事故(転回中)」と同じですが、衝突時にUターンを完了している場合、つまり追突事故の状態になっているときは、この過失割合となります。 道路交通法25条の2第1項において、車両は歩行者や他の車両の交通を妨げる場合、転回を禁止されていますが、転回する場合は30m手前から合図をしなければならいこと以外、転回の方法は特段規定されていません。 そのため、転回車に対しては、見通しがきかないなど転回危険とされる場所や、規制により転回が禁止とされている場所以外には、状況に応じてその他著しい過失または重過失がある場合に過失が加算修正されるものとなっています。 なお、Uターン車両には直進車の妨害になる可能性が全くない、またはほとんどないのに、直進車の速度違反や前方不注視が重なって起きた場合には、追突として過失割合を考える場合もあります。

 自動車転回、単車直進単車転回、自動車直進
単車の過失自動車の過失単車の過失自動車の過失
基本割合20806040
修正要素直進車15km以上の速度違反+10  +10
直進車30km以上の速度違反+20  +20
直進車のその他の著しい過失または重過失+10~20  +10~20
転回車合図なし +10+5 
転回危険場所 +10+5 
転回禁止場所 +20+10 
転回車のその他の著しい過失または重過失 +10+10 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

ドア解放事故

ドア解放事故

2015.1.162022.7.6  監修者:小山 好文 弁護士

ドア解放事故1
ドア解放事故2

停止中の自動車が開放したドアに、単車(バイク)が接触した場合の事故です。 基本割合については、単車に前方不注視があることと、自動車の運転手に後方確認不十分があることが考慮されています。 自動車の後方確認不足による過失割合が大きいため、単車(バイク)の著しい過失または重過失は修正要素となり得ますが、自動車の著しい過失または重過失は修正要素に設定されていません。

 単車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間 +5
四輪車のハザードランプ等なし(注1) +5
四輪車の直前ドア開放 +10
四輪車にドア開放を予測させる事情あり(注2)+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
車単のその他の著しい過失または重過失+10~20 

注1…左折の方向指示器を出して停車している場合も、合図がある場合に含まれます。 注2…タクシーが合図を出して停止した直後や、トランクが開いているなど、降車・乗車が予想される場合のことです。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

駐停車している自動車への追突事故

2015.1.162023.6.20  監修者:小山 好文 弁護士

駐停車している自動車への追突事故
駐停車している自動車への追突事故1

基本的には、停止中の自動車に後方から走行してきた自動車が追突した場合と同様に考えられています。 しかし、単車(バイク)は走行中の視野が狭く、夜間は照明も自動車と比べて弱いため、視認不良の際の危険性が高いとされていることに加え、急ハンドルを切った際に転倒する危険性もあるため、単車独自の修正要素が設けられています。

 単車の過失自動車の過失
基本割合1000
修正要素視認不良 +20
駐停車禁止場所 +10
自動車の非常点滅灯等の不灯火等 +10~20
自動車の停止方法等不適切 +10~20
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20
自動車の退避不能+10 
単車の15km以上の速度違反+10 
単車の30km以上の速度違反+20 
単車の著しい過失または重過失+10~20 

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5章 自転車と四輪車・単車との事故

【自動車と自転車の事故】一方が青信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合の過失割合

 

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

一方が青信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。
この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません。

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

自転車青信号、自動車赤信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
過失割合自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

自転車赤信号、自動車青信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8020
過失割合夜間(注6)+5 
児童等・高齢者(注3) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +10
自動車の重過失(注5) +20

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。
注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

【自動車と自転車の事故】信号機がある交差点における直進自動車と直進自転車との過失割合

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

一方が黄信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。

この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

自転車黄信号、自動車赤信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-1

現在は、双方の信号がいったん全て赤になる、全赤信号が一般的になっているため、自動車に著しい見込発進があった場合を想定しています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車の赤信号直前進入+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

自転車赤信号、自動車黄信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-2

現在は、双方の信号がいったん全て赤になる、全赤信号が一般的になっているため、自転車に著しい見込発進があった場合を想定しています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素夜間(注6)+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +10
自動車の赤信号直前進入 +15
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +10
自動車の重過失(注5) +15

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。
注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

【自動車と自転車の事故】信号機がある交差点における直進車同士の過失割合

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

双方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。 この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注6)+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の明らかな先入 +15
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。 注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。 注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。 注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。 注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。 注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

 

【自動車と自転車の事故】同幅員の交差点における直進車同士が接触した場合の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

同じ道幅の交差点で接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+10~15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】信号機がない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

広路から進入した自動車と狭路から進入した自転車の事故

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

狭路から進入した自動車と広路から進入した自転車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】一時停止規制がある信号機のない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

自転車に一時停止の規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3‐1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自転車が一時停止 +10
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

自動車に一時停止の規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車が一時停止+10 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自転車と自動車の事故】優先道路と交わる信号機のない交差点における過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

狭路から進入した自転車と優先道路を走行する自動車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

狭路から進入した自動車と優先道路を走行する自転車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】一方通行違反がある場合の信号機がない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

自転車に一方通行違反がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-1

一方通行違反をして交差点にさしかかった場合が前提となっており、一方通行規制されている道路に進入しようとしている場合は、これに当てはまりません。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

自動車に一方通行違反がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-2

一方通行違反をして交差点にさしかかった場合が前提となっており、一方通行規制されている道路に進入しようとしている場合は、これに当てはまりません。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故

信号機がない交差点における、直進車と対向する右折車との交通事故です。

自転車直進、自動車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自動車直進、自転車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

自転車に右折方法違反があった前提の基本割合になっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素
夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車が15㎞以上の速度違反 +10
自動車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

信号機がある交差点での、直進自転車と対抗右折自動車との事故です。直進車が黄信号で進入し、右折車が青信号で進入した後、黄信号で右折した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の徐行なし +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の事故の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3

信号機がある交差点での、直進車と対向する右折車との交通事故です。ともに黄信号で交差点に進入した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。

自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。 注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。 注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。 注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。 注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4

信号機がある交差点での、直進車と対向する右折車との交通事故です。ともに赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。

自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5

信号機がある交差点での、直進自転車と対抗右折自動車との事故です。

自転車に赤信号違反があることが前提になっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングによって基本割合が異なっています。

自転車が赤信号で進入し、自動車が青信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が黄信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注2)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が青矢印による右折可信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8020
修正要素夜間(注2)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注2…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故

信号機がない交差点における、直進車と対向する右折車との交通事故です。

自転車直進、自動車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自動車直進、自転車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

自転車に右折方法違反があった前提の基本割合になっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素
夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車が15㎞以上の速度違反 +10
自動車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故1

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故1

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。
双方が青信号で交差点に進入し、自転車が右側通行していることが前提となっています。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

右側通行している自転車が黄信号で進入したことが前提となっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングにより基本割合が異なってきます。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

自転車が黄信号で進入し、自動車が青信号で進入した後、黄信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4555
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

双方とも黄信号で進入した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3565
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

右側通行している自転車が赤信号で進入したことが前提となっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングにより基本割合が異なってきます。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

双方とも赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3565
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が青または黄信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合7525
修正要素自動車の既右折(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし  
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4)  
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が右折の青矢印信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8515
修正要素自動車の既右折(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし  
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4)  
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がない交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故

信号機がない交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故

信号機がない交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

自転車が右側通行していることが前提となっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1

ほぼ同じ道幅の信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

自転車が直進、自動車が右折の場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車徐行なし +10
自転車の明らかな先入 +10
右折禁止違反 +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の15km以上の速度違反  
自動車の30km以上の速度違反  
自動車のその他著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折、自動車が直進の場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車徐行なし +10
自転車の明らかな先入 +10
右折禁止違反  
自転車の自転車横断帯通行  
自転車の横断歩道通行  
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他著しい過失または重過失 +5~10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2

一方の道が明らかに広い、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

右折車が狭路から広路に出る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10904060
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10 +10
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

右折車が広路から直進車が来た方向の狭路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合30702080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

右折車が広路から直進車が向かう方向の狭路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合30703070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3

一方に一時停止の規制がある、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

一時停止義務のある車両が、一時停止しないで交差点に進入したことを前提にしており、一時停止した場合は修正要素となります。

また、この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

直進車に一時停止規制があり、右折車が直進車が向かう方向の道に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合35653070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
直進車が一時停止 +10+10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

直進車に一時停止規制があり、右折車が直進車が来た方向の道に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合40602080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
直進車が一時停止 +10+10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +5~10

右折車に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10904555
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
右折車が一時停止+10  +10
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4

一方が優先道路である、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

右折車が優先道路に出る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10905050
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10  
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

優先道路の右折車が直進車が来た方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合50502080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

優先道路の右折車が直進車が向かう方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合40603070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故

信号機がない交差点における、左折自動車と直進自転車との交通事故です。

自動車に後方確認不十分や、あらかじめ道路の左側端に寄らないなどの過失があることが前提になっています。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

左折自動車が先行していた場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +5
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

左折自動車が自転車を追い越した場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +5
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が対向方向から来た場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自転車の著しい過失または重過失5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が赤信号で進入してきたことを想定しており、自転車の横断開始のタイミングによって基本割合が異なってきます。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

自転車が青信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度 +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失  
自動車の重過失 +5~10

自転車が黄(青点滅)信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故3
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故4
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10

自転車が赤信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故5
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故6
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2575
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故

黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故2

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が黄信号で進入、自転車が赤信号で横断開始したことを想定しています。

赤信号違反がある自転車の過失が大きくなるので、以下のような基本割合になっています。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5545
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

青信号で進入してきた直進自動車との交通事故

青信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
青信号で進入してきた直進自動車との交通事故2

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が青信号で進入、自転車が赤信号で横断開始したことを想定しています。

赤信号違反がある自転車に重大な過失があることから、以下のような基本割合になっています。

また、自動車にも安全運転義務違反があることが前提となっていますが、自転車が自動車の直前に飛び出したような場合には、自動車が免責されることもあります。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合7525
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失  
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と右左折する自動車との交通事故です。

自動車が青信号で進入してきたことを想定しており、自転車の横断開始のタイミングによって基本割合が異なってきます。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

自転車が青信号で横断開始した場合

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度 +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の徐行なし +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +5~10

自転車が赤信号で横断開始した場合

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の徐行なし +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

道路外から進入した自動車と道路内を走行する自転車との交通事故

道路外から進入した自動車と道路内を走行する自転車との交通事故

道路外から道路内に進入した自動車と、道路内を走行する自転車が接触した場合の交通事故です。

道路外から道路内に進入しようとする車両は、ほとんどの場合徐行運転を行っていると言えるため、このことを前提に過失の基本割合が設定されています。

また、道路内を走行する車両からは、道路内に進入しようとする車両の発見が容易であることが想定されるため、直進車に軽度の前方注視義務違反があることが基本割合に考慮されています。

自転車が右側通行をしていた場合には修正要素となりますが、お互いに見通しがきく場合には適用されません。

また、自転車が歩道を通行している場合には、左側通行の規制がないため「自転車が右側通行・左方から進行」の修正要素は適用されませんが、その歩道が自転車通行不可だった場合、「自転車の歩道(自転車通行不可)進行等」の修正要素が適用されます。

なお、自転車通行が許されている歩道を進行していた場合であっても、車道寄りを通る等の通行方法を守っていなかった場合も、同様の修正要素が適用されます。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車が右側通行・左方から進行+5 
自動車が頭を出して待機+10 
自動車の既進入(注1)+10 
自転車の歩道(自転車通行不可)進行等+5 
自転車のその他の著しい過失+10 
自転車の重過失+20 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の飛び出し・徐行なし +10
幹線道路 +5
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

注1…道路外から進入した車両が右折を完了した直後に直進車に追突された場合に適用されます。
なお、直進車が左方車の場合のみ適用され、右方車の場合には出会い頭となるため適用されません。

注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

関連情報

【自動車と自転車の事故】一方が青信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合の過失割合

 

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

一方が青信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。
この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません。

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

自転車青信号、自動車赤信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
過失割合自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

自転車赤信号、自動車青信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故1-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8020
過失割合夜間(注6)+5 
児童等・高齢者(注3) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +10
自動車の重過失(注5) +20

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。
注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

【自動車と自転車の事故】信号機がある交差点における直進自動車と直進自転車との過失割合

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

一方が黄信号、もう一方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。

この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

自転車黄信号、自動車赤信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-1

現在は、双方の信号がいったん全て赤になる、全赤信号が一般的になっているため、自動車に著しい見込発進があった場合を想定しています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車の赤信号直前進入+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

自転車赤信号、自動車黄信号での進入の場合

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故2-2

現在は、双方の信号がいったん全て赤になる、全赤信号が一般的になっているため、自転車に著しい見込発進があった場合を想定しています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素夜間(注6)+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +10
自動車の赤信号直前進入 +15
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +10
自動車の重過失(注5) +15

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。
注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

【自動車と自転車の事故】信号機がある交差点における直進車同士の過失割合

信号機がある交差点における、直進自動車と直進自転車との交通事故です。

双方が赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。 この場合、自転車の右側通行も基本割合に考慮済みですので、修正要素としては考慮されません

なお、黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合は、信号での交通整理の行われていない交差点に該当します。

信号機がある交差点での直進車同士の交通事故3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注6)+5 
自転車の著しい過失(注1)+5 
自転車の重過失(注2)+10 
児童等・高齢者(注3) +5
自転車の明らかな先入 +15
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注4) +5
自動車の重過失(注5) +10

注1…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。 注2…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。 注3…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。 注4…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。 注5…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。 注6…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

 

【自動車と自転車の事故】同幅員の交差点における直進車同士が接触した場合の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

同じ道幅の交差点で接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+10~15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】信号機がない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

広路から進入した自動車と狭路から進入した自転車の事故

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

狭路から進入した自動車と広路から進入した自転車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故2-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】一時停止規制がある信号機のない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

自転車に一時停止の規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3‐1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自転車が一時停止 +10
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

自動車に一時停止の規制がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故3-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車が一時停止+10 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自転車と自動車の事故】優先道路と交わる信号機のない交差点における過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

狭路から進入した自転車と優先道路を走行する自動車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

狭路から進入した自動車と優先道路を走行する自転車が接触した場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故4-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +5
自動車の重過失(注7) +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

【自動車と自転車の事故】一方通行違反がある場合の信号機がない交差点における直進車同士の過失割合

黄色点滅、赤点滅信号のみが設置されている交差点の場合も、信号機のない交差点として扱われます。

自転車に一方通行違反がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-1

一方通行違反をして交差点にさしかかった場合が前提となっており、一方通行規制されている道路に進入しようとしている場合は、これに当てはまりません。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注1)+5 
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

自動車に一方通行違反がある場合

信号機がない交差点での直進車同士の交通事故5-2

一方通行違反をして交差点にさしかかった場合が前提となっており、一方通行規制されている道路に進入しようとしている場合は、これに当てはまりません。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素
自転車右側通行・左から侵入(注2)+5 
自転車の著しい過失(注3)+10 
自転車の重過失(注4)+15 
児童等・高齢者(注5) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失(注6) +10
自動車の重過失(注7) +20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…見通しの効く交差点であった場合には、自転車が右側通行していたとしても左側通行より回避が困難になるわけではないので、修正要素から除外されます。
注3…酒気帯び運転、二人乗り、無灯火、併走、傘を差すなどの片手運転、脇見運転等による著しい前方不注視、携帯電話の使用等のことを指します。
注4…酒酔い運転、制御装置不良、明らかな高速度進入等の事を指します。
注5…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注6…酒気帯び運転、脇見運転等による著しい前方不注視、著しいハンドル、ブレーキの操作不適切、おおむね15㎞以上30㎞未満の速度違反等のことを指します。
注7…居眠り運転、道交法上の酒酔い運転、無免許運転、おおむね30㎞以上の速度違反等を指します。

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故

信号機がない交差点における、直進車と対向する右折車との交通事故です。

自転車直進、自動車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自動車直進、自転車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

自転車に右折方法違反があった前提の基本割合になっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素
夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車が15㎞以上の速度違反 +10
自動車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

信号機がある交差点での、直進自転車と対抗右折自動車との事故です。直進車が黄信号で進入し、右折車が青信号で進入した後、黄信号で右折した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の徐行なし +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故2-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +15
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3

信号機がある交差点での、直進車と対向する右折車との交通事故です。ともに黄信号で交差点に進入した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故3-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。

自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合4060
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。 注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。 注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。 注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。 注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4

信号機がある交差点での、直進車と対向する右折車との交通事故です。ともに赤信号で交差点に進入した場合を想定しています。

自動車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車の徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早周り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故4-2

自転車は、交差点を右折する場合、二段階右折をしなければならないので、以下は自転車に右折方法違反があった前提の基本割合となります。

自転車が二段階右折を行っていた場合は、直進車同士の過失割合基準を用います。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が15㎞以上の速度違反 +10
自転車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は、回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5

信号機がある交差点での、直進自転車と対抗右折自動車との事故です。

自転車に赤信号違反があることが前提になっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングによって基本割合が異なっています。

自転車が赤信号で進入し、自動車が青信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合7030
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が黄信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素夜間(注2)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が青矢印による右折可信号で右折した場合

信号機がある交差点での直進車と対向右折車との交通事故5-3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8020
修正要素夜間(注2)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(1) +10
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注2…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火や、ライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故

信号機がない交差点における、直進車と対向する右折車との交通事故です。

自転車直進、自動車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自動車直進、自転車右折の場合

信号機がない交差点での直進車と対向右折車との交通事故2

自転車に右折方法違反があった前提の基本割合になっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5050
修正要素
夜間(注5)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車が15㎞以上の速度違反 +10
自動車が30㎞以上の速度違反 +20
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。
注5…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故1

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故1

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。
双方が青信号で交差点に進入し、自転車が右側通行していることが前提となっています。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +5
自動車の直近右折(注3) +5
自動車の合図なし +5
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

右側通行している自転車が黄信号で進入したことが前提となっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングにより基本割合が異なってきます。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

自転車が黄信号で進入し、自動車が青信号で進入した後、黄信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合4555
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +5
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

双方とも黄信号で進入した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故2-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3565
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3

信号機がある交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

右側通行している自転車が赤信号で進入したことが前提となっており、自動車の交差点進入、右折開始のタイミングにより基本割合が異なってきます。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

双方とも赤信号で進入した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3565
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10~20
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が青または黄信号で進入した後、赤信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合7525
修正要素自動車の既右折(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし  
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4)  
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が赤信号で進入し、自動車が右折の青矢印信号で右折した場合

信号機がある交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故3-3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合8515
修正要素自動車の既右折(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車徐行なし  
自動車の直近右折(注3)  
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4)  
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がない交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故

信号機がない交差点での同一方向に進行する直進車と右折車との交通事故

信号機がない交差点における、右折自動車と同一方向に進行する直進自転車との交通事故です。

自転車が右側通行していることが前提となっています。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自動車の既右折(注1)+10 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の右折禁止違反 +10
自動車徐行なし +10
自動車の直近右折(注3) +10
自動車の合図なし +10
自動車の早回り右折・大回り右折(注4) +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、直進車は回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。
注3…直近右折とは、直進車の直前で右折を強行することです。
注4…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。大回り右折とは、あらかじめ道路の中央に寄らない右折のことです。共に、道路交通法34条2項に定められている右折方法の違反です。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1

ほぼ同じ道幅の信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

自転車が直進、自動車が右折の場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1-1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2080
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車徐行なし +10
自転車の明らかな先入 +10
右折禁止違反 +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の15km以上の速度違反  
自動車の30km以上の速度違反  
自動車のその他著しい過失または重過失 +5~10

自転車が右折、自動車が直進の場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故1-2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合3070
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自動車徐行なし +10
自転車の明らかな先入 +10
右折禁止違反  
自転車の自転車横断帯通行  
自転車の横断歩道通行  
自動車の15km以上の速度違反 +10
自動車の30km以上の速度違反 +20
自動車のその他著しい過失または重過失 +5~10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2

一方の道が明らかに広い、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

右折車が狭路から広路に出る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10904060
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10 +10
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

右折車が広路から直進車が来た方向の狭路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合30702080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

右折車が広路から直進車が向かう方向の狭路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故2-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合30703070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3

一方に一時停止の規制がある、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

一時停止義務のある車両が、一時停止しないで交差点に進入したことを前提にしており、一時停止した場合は修正要素となります。

また、この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

直進車に一時停止規制があり、右折車が直進車が向かう方向の道に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合35653070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
直進車が一時停止 +10+10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

直進車に一時停止規制があり、右折車が直進車が来た方向の道に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合40602080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
直進車が一時停止 +10+10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +5~10

右折車に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故3-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10904555
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
右折車が一時停止+10  +10
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4

一方が優先道路である、信号機がない交差点における、直進車と右または左から進入してくる右折車との交通事故です。

この形態は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。

右折車が優先道路に出る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-1
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-2
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合10905050
修正要素夜間(注1)  +5 
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +5 +10
自動車の徐行なし +10  
自転車の明らかな先入 +5 +10
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +5  
自転車の横断歩道通行    
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

優先道路の右折車が直進車が来た方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-3
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-4
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合50502080
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +10~20 +10~20

優先道路の右折車が直進車が向かう方向の非優先道路に入る場合

信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-5
信号機がない交差点での直進車と右折車との交通事故4-6
 自動車右折自転車右折
自転車の過失自動車の過失自転車の過失自動車の過失
基本割合40603070
修正要素夜間(注1)+5   
自転車の著しい過失・重過失+5~10 +5~10 
児童・高齢者(注2) +10 +5
自動車の徐行なし +10 +5
自転車の明らかな先入 +10 +5
右折禁止違反 +10  
自転車の自転車横断帯通行 +10  
自転車の横断歩道通行 +5  
自動車の15km以上の速度違反   +10
自動車の30km以上の速度違反   +20
自動車の著しい過失・重過失 +5~10 +10~20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故

信号機がない交差点における、左折自動車と直進自転車との交通事故です。

自動車に後方確認不十分や、あらかじめ道路の左側端に寄らないなどの過失があることが前提になっています。

なお、自転車が歩行者用または歩行者・自転車専用の信号機に従って、横断歩道上や自転車横断帯を進行していた場合は、別の基準が適用されます。

左折自動車が先行していた場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +5
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

左折自動車が自転車を追い越した場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注1) +5
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自転車の横断歩道通行  
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

自転車が対向方向から来た場合

信号機がない交差点での左折自動車との交通事故3
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1585
修正要素自転車の著しい過失または重過失5~10 
児童等・高齢者(注1) +10
自動車の大回り左折・進入路鋭角 +10
自動車の合図遅れ +5
自動車の合図なし +10
自転車の自転車横断帯通行 +10
自転車の横断歩道通行 +5
自動車の著しい過失または重過失 +5~10

注1…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が赤信号で進入してきたことを想定しており、自転車の横断開始のタイミングによって基本割合が異なってきます。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

自転車が青信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合0100
修正要素夜間(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度 +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失  
自動車の重過失 +5~10

自転車が黄(青点滅)信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故3
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故4
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10

自転車が赤信号で横断開始した場合

赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故5
赤信号で進入してきた直進自動車との交通事故6
 自転車の過失自動車の過失
基本割合2575
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +5
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +10

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故

黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
黄信号で進入してきた直進自動車との交通事故2

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が黄信号で進入、自転車が赤信号で横断開始したことを想定しています。

赤信号違反がある自転車の過失が大きくなるので、以下のような基本割合になっています。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合5545
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

青信号で進入してきた直進自動車との交通事故

青信号で進入してきた直進自動車との交通事故1
青信号で進入してきた直進自動車との交通事故2

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と直進自動車との交通事故です。

自動車が青信号で進入、自転車が赤信号で横断開始したことを想定しています。

赤信号違反がある自転車に重大な過失があることから、以下のような基本割合になっています。

また、自動車にも安全運転義務違反があることが前提となっていますが、自転車が自動車の直前に飛び出したような場合には、自動車が免責されることもあります。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合7525
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失  
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +15

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故

横断歩道もしくは自転車横断帯を通行する自転車と右左折する自動車との交通事故です。

自動車が青信号で進入してきたことを想定しており、自転車の横断開始のタイミングによって基本割合が異なってきます。

歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の表示のある信号機が設置してある交差点等では、自転車は車両用ではなく、歩行者用もしくは歩行者・自転車専用の信号機に従わなくてはならないとされています。

しかし、歩行者ほどの優先的地位は与えられていないので、安全確認や運転操作等に過失があった場合は、著しい過失または重過失として修正要素となります。

また、自転車横断帯が設置してある道路で、自転車が横断歩道上を進行することは、道路交通法63条の6に違反していることになりますが、自動車との関係性においては過失を問われません。

なお、横断歩道または自転車横断帯から1m以上外側を通行していた場合は、この基準の対象外となります。

自転車が青信号で横断開始した場合

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故1
 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素夜間(注1)  
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度 +10
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の徐行なし +5
自動車の著しい過失 +5
自動車の重過失 +5~10

自転車が赤信号で横断開始した場合

青信号で進入してきた右左折自動車との交通事故2
 自転車の過失自動車の過失
基本割合6040
修正要素夜間(注1)+5 
自転車の著しい過失または重過失+5~10 
児童等・高齢者(注2) +10
自転車が歩行者と同程度の速度  
自転車の自転車横断帯通行 +5
自動車の徐行なし +5
自動車の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

注1…夜間に自転車の過失割合が多くなるのは、自動車のライトの光で車両の発見が容易になるためで、自動車の無灯火やライトの照射が認識できない形状の交差点の場合は修正要素とはなりません。
注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

道路外から進入した自動車と道路内を走行する自転車との交通事故

道路外から進入した自動車と道路内を走行する自転車との交通事故

道路外から道路内に進入した自動車と、道路内を走行する自転車が接触した場合の交通事故です。

道路外から道路内に進入しようとする車両は、ほとんどの場合徐行運転を行っていると言えるため、このことを前提に過失の基本割合が設定されています。

また、道路内を走行する車両からは、道路内に進入しようとする車両の発見が容易であることが想定されるため、直進車に軽度の前方注視義務違反があることが基本割合に考慮されています。

自転車が右側通行をしていた場合には修正要素となりますが、お互いに見通しがきく場合には適用されません。

また、自転車が歩道を通行している場合には、左側通行の規制がないため「自転車が右側通行・左方から進行」の修正要素は適用されませんが、その歩道が自転車通行不可だった場合、「自転車の歩道(自転車通行不可)進行等」の修正要素が適用されます。

なお、自転車通行が許されている歩道を進行していた場合であっても、車道寄りを通る等の通行方法を守っていなかった場合も、同様の修正要素が適用されます。

 自転車の過失自動車の過失
基本割合1090
修正要素自転車が右側通行・左方から進行+5 
自動車が頭を出して待機+10 
自動車の既進入(注1)+10 
自転車の歩道(自転車通行不可)進行等+5 
自転車のその他の著しい過失+10 
自転車の重過失+20 
児童等・高齢者(注2) +10
自動車の飛び出し・徐行なし +10
幹線道路 +5
自動車のその他の著しい過失 +10
自動車の重過失 +20

注1…道路外から進入した車両が右折を完了した直後に直進車に追突された場合に適用されます。
なお、直進車が左方車の場合のみ適用され、右方車の場合には出会い頭となるため適用されません。

注2…児童等はおおむね13歳未満、高齢者はおおむね65歳以上を指します。

 

第6章 高速道路上の事故

前方を走行する車両に追突した場合

前方を走行する車両に追突した場合
 Aの過失Bの過失
基本割合6040
修正要素視認不良 +10
追越車線 +10
Bの道路閉塞大 +10
Bの著しい過失又は重過失 +10~20
Aの速度違反+10~20 
Bに第1事故の過失なし+20 
Bが退避不可能かつ停止表示記載設置等+20 
Aの著しい過失または重過失+10~20 

車線変更の際の事故

車線変更の際の事故1
車線変更の際の事故2
車線変更の際の事故3

車線変更の際の接触事故です。車両は、変更後の車線で、後方を走行する車両等の安全な走行を妨げる恐れがあるときは、進路の変更をしてはいけません。

2車線の高速道路において、走行車線から追越車線への進路変更に伴う事故では、走行車線を走行する車両(A:黄色)よりも追越車線を走行する車両(B:灰色)の方が高速であるため、Aはより注意を払うべきといえます。

一方、3車線の高速道路では、2車線の場合と異なり、変更しようとする車線を走行する車両が、元の車線よりも高速で走行していることはないため、2車線かそれ以上の車線かによって過失の基本割合が異なります。

なお、ゼブラゾーン上の走行は禁止されていませんが、一般的な運転に関わる意識と大きくかけはなれており、交通秩序を乱すものとみなされるため、修正の対象とされています。

また、分岐点や出入口付近での車線変更は、Bは出口に直結する車線にひらなければいけないことから、AがBの侵入を予測することができるとされており、修正の対象となります。

 2車線の場合3車線の場合
Aの過失Bの過失Aの過失Bの過失
基本割合20803070
修正要素B合図なし又は合図遅れ +10 +10
A初心者マーク等 +10 +10
進路変更禁止区域 +10 +10
Bの著しい過失又は重過失 +10 +10~20
A速度違反+10~20 +10~20 
分岐点・出入口付近+10 +10 
Aゼブラゾーン走行+10 +10 
Aの著しい過失又は重過失+10~20 +10~20 

合流地点での事故

合流地点での事故

合流地点から進入してきた車両(B:黄色)と、本線を通行する車両(A:灰色)が接触した場合の事故です。

基本割合では、本来Bは本車線を走行するAの妨げになってはならないとされていますが、AはBが本車線に侵入することを前提に加速車線を走行していることを当然予想することができるため、このような設定になっています。

そのため、AがBの侵入を予想していながら加速したり、BがAよりもあからさまに遅い速度で本車線に侵入するなど、Bの円滑な本車線への侵入を妨げるなるような要因があった場合に、適宜修正が加えられます。

 Aの過失Bの過失
基本割合3070
修正要素B進入路手前侵入 +10
Bの著しい過失または重過失 +10~20
Aの速度違反+10~20 
Aの急加速+10~20 
Aの著しい過失または重過失+10~20 

まとめ 

過失割合は、賠償において重要な争点の一つです。
何故なら、それぞれが関与した過失割合によって、最終的な賠償額が確定するからです。
過去の判例の集積をもとに細かく類型化されており、その類型ごとに過失の基本割合と修正要素が定められています。

それらを参考に当該交通事故の過失割合が決められており、同じような状況でも道路状況や被害者の属性(幼児や高齢者)等によって適宜修正が加えられるため、過失割合算定に当たっては、これがどのような状況であったかや、どの類型に当てはまるのかが吟味されます。

保険会社から過失割合が提示されたとしても、具体的な内容を吟味することで、より有利な過失割合の修正が勝ち取れるケースもありますので、ぜひ一度専門の弁護士にご相談ください。

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