政府保障事業とは?利用できるケースと利用方法について - 福岡の交通事故弁護士

政府保障事業とは?利用できるケースと利用方法について

政府保障事業とは?

交通事故に遭ったとき、相手が自賠責保険にも加入していなかったら、自賠責保険からの最低限の保障すら受けることができません。 そのようなときには、「政府保障事業」を利用して、救済を受けられる可能性があります。 今回は、交通事故被害者の方に是非とも知っていただきたい「政府保障事業」について、ご説明します。  

1.自賠責保険の役割

自動車運転のルールとして、「自賠責保険に加入していない車を運転してはならない」というものがあります。 これは、自賠法という法律によって定められている規定であり(自賠法5条)、自賠責保険は強制加入の保険になっています。 この規定に違反して、自賠責保険や共済に加入していない車を運転すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑となります。   自賠責保険の目的は、交通事故被害者への最低限の救済です。 自賠責保険を強制加入にしておくことにより、交通事故が起こったとき、被害者は必ず最低限、自賠責保険からの保険金を受け取れることになります。 自賠責保険の給付基準は高くはありませんが、全く支払いを受けられないのとは全く状況が異なってきます。  

2.自賠責保険からも支払いを受けられないケース

しかし、ケースによっては自賠責保険からも保険金が支払われないことがあります。それは、以下のような場合です。
  • 加害者が自賠責保険に加入していなかった
1つには、加害者が自賠責保険や共済に加入していなかった場合です。自賠責保険は強制加入の保険ですが、中には保険料の支払いを嫌ったり面倒だったりして、自賠責保険に加入していない人がいます。
  • ひき逃げなどで、加害者が不明
加害者が自賠責保険に加入していても、ひき逃げなどで加害者が不明であれば、自賠責保険や共済が不明なので、保険金の請求をすることができません。  

3.政府保障事業とは

加害者の自賠責保険を利用できない場合には「政府保障事業」からお金を受け取ることができます。 政府保障事業とは、被害者が加害者の自賠責保険や共済に保険金を請求できないとき、政府が代わりに保障する制度です。 政府保障事業が適用されるのは、上記のように、被害者が加害者の自賠責保険を利用できないケース(加害者が自賠責保険や共済に加入していない場合やひき逃げなどで加害者が不明な場合)です。 支払い基準は自賠責基準と同様であり、物損事故に適用されることはありません。 健康保険や労災保険から支払われるお金があれば、その分は差し引かれます。   自賠責保険と違い、請求できるのは被害者のみであり、加害者請求は認められていません。  

4.政府保障事業の利用方法

政府保障事業を利用したい場合には、まずは民間の損害保険会社の窓口に行って、必要書類をもらい、作成して提出します。 すると、「損害保険料率算出機構」に書類が送られて調査が行われます。調査の結果は政府(国土交通省)に送られ、てん補金が決定されます。てん補金とは、政府保障事業によって被害者に支払われるお金です。   てん補金が決定されたら、申請先の損保会社から連絡が入り、被害者充てにお金が振り込まれます。   このように、加害者が自賠責保険に未加入またはひき逃げなどで、被害者に必要な保障が行われない事案でも、政府保障事業による救済を受けられる可能性があります。 福岡で交通事故に遭ってお困りの場合、お気軽に弁護士までご相談下さい。