【自動車同士の事故】一時停止規制のある信号のない交差点における右折車と直進車の交通事故の過失割合 - 福岡の交通事故弁護士

【自動車同士の事故】一時停止規制のある信号のない交差点における右折車と直進車の交通事故の過失割合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4

一方の道に一時停止規制のある、信号のない交差点での、右折車と直進車が接触した場合の交通事故です。 一時停止しなければならない車両に一時停止違反があることが前提になっており、一時停止した場合は修正要素となります。 また、この形態の事故は、見通しのきかない交差点で起こることがほとんどなので、それを前提に基本割合が設定されています。 なお、黄色点滅信号や赤点滅信号が設置されているだけの交差点も、信号機のない交差点となり、この基準を参照します。

右折車(B:黒色)に一時停止規制がある場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-1
修正要素にある早回り右折は、直進車が右折車から見て右方車にあたる場合、既右折は直進車が右折車から見て左方車にあたる場合にのみ適用されます。
Aの過失 Bの過失
基本割合 15 85
修正要素 Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +10
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2) +10
Bの既右折(注3) +15
Bが一時停止後進入 +15
Aが15km以上の速度違反 +10
Aが30km以上の速度違反 +20
Aのその他の著しい過失 +10
Aの重過失 +20

直進車(A:茶色)に一時停止規制があり、右折車(B:黒色)が左方車である場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-2
Aに一時停止規制があり、Aが来た方向の道へBが入ることを想定しています。
Aの過失 Bの過失
基本割合 70 30
修正要素 Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Bの早回り右折(注1) +15
Aが一時停止後進入 +15
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2) +10
Aが15km以上の速度違反 +10
Aが30km以上の速度違反 +20
Aのその他の著しい過失 +10
Aの重過失 +20

直進車(A:茶色)に一時停止規制があり、右折車(B:黒色)が右方車である場合

信号機がない交差点での右折車と直進車との交通事故4-3Aに一時停止規制があり、Aが向かう方向の道へBが入ることを想定しています。
Aの過失 Bの過失
基本割合 70 30
修正要素 Bの徐行なし +10
Bの右折禁止違反 +10
Aが一時停止後進入 +15
Bのその他の著しい過失 +10
Bの重過失 +15
Aが減速せず(注2) +10
Bの既右折(注3) +15
Aが15km以上の速度違反 +10
Aが30km以上の速度違反 +20
Aのその他の著しい過失 +10
Aの重過失 +20
注1…早回り右折とは交差点中心の直近の内側(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分)を進行しない右折のことです。道路交通法34条2項に右折方法の違反として定められています。 注2…直進車がある程度の減速をしていることを前提に基本割合が定められています。そのため直進車が原則をしていない場合には、修正要素として考慮します。 注3…既右折とは、直進車が交差点に侵入する時点で、既に右折車が右折を完了しているか、それに近い状態のことをいいます。この状況の場合、左方直進車(A)は、事故回避措置を取れる余地が大きかったということになるので、過失割合が大きくなります。

過失割合は、弁護士が実況見分等の刑事記録による立証を行うことにより、有利になる可能性があります。

関連情報

無料相談はこちら LINEで交通事故相談