高次脳機能障害の症状の1つとして、遂行機能障害と呼ばれる症状があります。
私たちは、日々の生活において①目標を設定し②計画を立て③実行し④評価・判断する行為を繰り返しています。この一連の作業を“遂行機能”といいます。 一見、一大プロジェクトのように思えますが、私たちはこの一連の作業を日常生活の中で当たり前のように行っているのです。 その典型例の1つに挙げられるのが料理です。何を作ろうかを決め(①)、そのための材料を集めレシピを用意し(②)、調理し(③)、味見をして味を整える(④)といった一連の動作を、私たちは当然のように行っています。 交通事故などによる脳損傷により、このうち③と④の機能を司る部分に障害を負うと、段取りや要領が悪くなったり、行動が自己流になりがちです。 ある行動についてもっと効率の良い方法があるにもかかわらず、1つのやり方に固執するため、非効率なままで推し進めてしまいます。適宜最適な判断を下し、行動を修正しながら物事を進めるといったことが難しくなります。 また、行動を修正することができないため、何度も同じ失敗を繰り返してしまうこともあります。 また、①や②の部分に障害が生じると、計画が立てられなくなることがあります。この症状については、【計画が立てられない(遂行機能障害)】を参考にしてください。 高次脳機能障害により上記の症状がみられる場合には、弁護士にご相談されることをお勧めします。 こんな症状はありませんか?
- 急な予定変更があるとパニックになる
- 失敗しても修正できず、何度も同じ失敗を繰り返してしまう