交通事故等による高次脳機能障害の症状として「疲れやすくなる」という症状があります。
このような症状を”易疲労性”といいます。
疲れやすいと言っても肉体的に疲れるのではなく脳が疲れやすくなる状態なので、注意力や集中力が低下することで、その症状が現れます。
脳は、多くの情報を同時に素早く処理できる複雑な機関です。また、脳の損傷(外傷)により、これまで学習により築き上げてきた神経回路が寸断された場合でも、それを補って元の能力を維持しようとします。

健常者であれば10の力で処理してきた仕事を、例えば5や6の力で同じ仕事量をこなそうとするのです。そのため脳がフル稼働しなければならず、結果として脳が疲れやすくなるといわれています。
一定時間、注意力や集中力を保つことができない持続的注意の障害は、周囲からは飽きっぽいと思われることもしばしばです。
また、本人は自分が疲れていることに気づかないことが多いというのも特徴的です。
居眠りをしたり、急にぼんやりしたりする症状などがそのサインですので、周囲がそれに気付いてこまめに休息を取らせるという対応が大切でしょう。
高次脳機能障害により、上記の症状がみられる場合は、弁護士にご相談されることをお勧めします。
こんな症状ありませんか?
- 1つの作業を一定時間続けられない
- 長時間座っていることができない
- 姿勢が悪い
- あくびばかりしている
- すぐに居眠りしてしまう
- 本人は疲れていることに気づいていない